427:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:11:13.04 ID:qxtXkj/C0


chihaya

【活動28週目 765プロ事務所 夜】

P(PVの撮影の仕事も終わり、ようやく俺は、東京の765プロ事務所へと帰ってきた)

P(雪歩はどうやら……、頑張る気持ちを、取り戻してくれたようだった)

P(しかし俺達の前には、きっとこれからまだまだ、多くの障害が訪れることだろう)

P(これまで以上に、より一層、気合を入れていかないといけないな!)

―――

P「さてと……来週の予定を確認したし、俺も帰るかな」

高木「ああ君、ちょっといいかな。少し話したいことがあるんだが……」

P「は、はい……えーっと」

P(うわあ、帰ろうとしていたのに、社長に声をかけられてしまった)

P(こういうときは、大体嫌な知らせなんだよな……だけど……)

P「は、はい! 今行きます……」

P(決して断れない……なぜなら俺は、サラリーマンだから……とほほ)




428:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:18:27.16 ID:qxtXkj/C0

―――

P「……ゼノグラシアが?」

高木「ああ……完敗、だったらしい」


P(……俺の予感は、当たってしまった……)

P(社長からの話、それは……春香達ゼノグラシアが、たった一人の少年に、大きなフェスで負けてしまったというもの)

P(あまりにも圧倒的な力の差を見せ付けられ、そして……最後まで、ろくにアピールもさせてもらえないまま)

P(無残に負けてしまったらしい……)


P「……っ……は、春香達はいま……!」

高木「うむ、それなんだが――

ガチャ

千早「失礼します……社長、お呼びでしょうか?」

高木「おお、如月君……ちょうどよかった、ふたり一緒に、話しておこう」




429:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:26:21.56 ID:qxtXkj/C0

―――

千早「……っ……。そう、ですか……春香達が……」

高木「ウォッホン! ではまず、君達が最も気になるであろう、今後の彼女達について話しておこう」

高木「……今回のフェスは、いかんせん規模が大きかった。IAUの関係者も、何人か視察に来ていたようだしね」

P「……そこで、負けたとなると」

高木「ああ……ゼノグラシアの、今年のIA大賞ノミネートは、難しくなってしまっただろうね」

P(……ただ負けるのならまだいい。しかし、今回のような完敗となると……)

千早「……春香達は、今どうしているんですか?」

高木「……彼女達は、私が思っていた以上に強い女の子達だった」

高木「少し落ち込んではいたようだが……今ではもう、持ち前の明るさを取り戻したようだ」

P「……」

P(きっと社長は……俺達が必要以上に心配をしないように、ウソをついてくれているんだな……)




431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:32:08.57 ID:qxtXkj/C0

高木「私が君達をここに呼んだのは、他でもない。彼について、知っておいてもらおうと思ったのだよ」

高木「ゼノグラシアを、圧倒的な力で倒した、その少年の名前は……」

P「……」

千早「……」

高木「961プロ所属の……天ヶ瀬冬馬だ」

P「……ん?」

P(あま、あまが……せ? どこかで聞いたことがあるような……)


 『俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ!!』


P「……!」

P(アイツか……! あのライブの日、俺達に散々喧嘩を売ってきた、あの茶髪の少年……!)

P(天ヶ瀬冬馬……! 羅刹でもなく、竜馬でもなく……冬馬! この名前、決して忘れないぞ!)




432:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:36:07.47 ID:qxtXkj/C0

千早「強敵に……、なりそうですね」

高木「ああ実にそのとおりだ……君達も、くれぐれも注意してくれたまえ」

P「……わかりました」

―――

ガチャ… バタン

P「……」

千早「……」

P「なあ、千早」

千早「なんですか?」

P「今の社長の話を聞いて……どう思う?」

千早「……それは……」

P「……」

千早「……ふふっ、たぶん、プロデューサーと一緒です」




433:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:40:06.69 ID:qxtXkj/C0

P「そうだよな……」

千早「……私も少し、軌道を修正して……本格的にIA大賞を狙ってみるかもしれません」

P「ん? 今までは、狙っていなかったのか?」

千早「い、いえ……そういうわけでは、ないんですけれど……」

P「……何か、他に目標が?」

千早「……私は……」

P「……」

千早「歌姫・歌王子フェスに参加することを、これまでの目標にしてきたんです」

P「……そうだったのか」




435:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:52:32.48 ID:qxtXkj/C0

P(歌姫・歌王子フェス……IAやIUとはまた違う、アイドルの祭典)

P(本物の実力を持った者でしか、その存在を確認することができない……、幻のフェス)

P(そのフェスを制する者は、その地域の王者として認められる、とのことだ)

P(華やかさが売りのIAとは異なり、完全に実力主義の世界……)

P(まあ、ぜんぶ、社長の受け売りだけどな)


千早「……私はアイドルには、正直あまり興味はありません。でも、そのフェスに限っては、話が別です」

P「歌にこだわる千早らしいよ……それに参加することは、一流のアーティストとして世間に認められることも同じだからな」

千早「ええ。だけど……、しばらくは、私はその目標を、封印したいと思います」

P「……」

千早「私は、アイドルになります。そして……、961プロの、その天ヶ瀬冬馬を……!」

P「……俺だって、同じ気持ちだ。春香達の夢を、終わらせたアイツを……絶対に!」


P千早「「倒す!」」




436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 06:55:57.63 ID:qxtXkj/C0

千早「……ということで、プロデューサー。実は、お願いがあるんですけれど……」

P「ん? なんだ、協力できることがあるなら、なんでもするぞ」

千早「本当ですか! ああ……良かったです、そう言ってもらえて」

P「同じ希望に燃える仲間同士だからな……それで、なんだ? お願いって」

千早「……あの、そのですね……わ、私を……」


千早「プロデュース、してくれませんか?」


【活動28週目 おわり】




471:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:35:11.77 ID:qxtXkj/C0

―――

P(あれから俺達ロッソストラーダは、千早を新たなメンバーに加えてカルテットユニットに!)

P(……というわけでは、もちろんない。いきなり新メンバーなんて、そうそう出来ないからな)

P(何より……客観的に見て、今の時点での雪歩達と千早では、そのイメージレベルが違いすぎた。……少し悔しいが)


P(千早は千早で、既に自分だけのコネクションを持っていたから、俺が千早にしてやれることはほとんどなかった)

P(千早が望んだことはただひとつ。俺達の営業やフェス、ライブに同行して、じっとその様子を見るだけ)

P(……そして千早が見守る中、どこか落ち着かない気持ちのまま、一ヶ月の時間が過ぎた)


P(このときを、俺と千早はずっと待っていた)

P(今日は……!)




472:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:39:07.38 ID:qxtXkj/C0

【活動32週目 765プロ事務所 朝】

P(早朝の空気がうまい! 今日も元気にアイドルプロデュースだ!)

P「俺の調子は良いが、みんなの様子はどうかな、っと……」


雪歩「おはようございます、プロデューサー♪」

真美「おっはよーだぴょん、兄ちゃんっ!」

あずさ「おはようございます~…………はふぅ」


P(……よし、今日はこの子に、意気込みを語ってもらうことにしよう!)




474:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:40:17.01 ID:L2wRsEC20

ピヨ




476:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:42:06.87 ID:ut04IRNj0

超絶イージーゲーをなぜこれ以上進行するww




478:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:47:35.50 ID:qxtXkj/C0

P「音無さーん!」

みんな「!?」

小鳥「は~い♪ お呼びですか~♪」

P「今日は、何をしたいですか?」

小鳥「!」

小鳥(これは……間違いない、デートのお誘い!)

小鳥(えへへ、プロデューサーさんったら、最近めっきり飲みにも誘ってくれないんですもの)

小鳥(今日の下着は……おっし完璧! ちょっと背伸びしたセクシー柄だわ!)

小鳥「えへへ……、どこか綺麗な夜景が見えるトコロに、行きたいなあって思います♪」

P(なるほど……よし、ここは、こう答えておくことにしよう!)

1 わかりました
2 ……




482:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 11:57:54.39 ID:qxtXkj/C0

P「わかりました、覚えておきます!」

小鳥「!!!!!!」

P「今は良い季節ですし、イルミネーションが見えるトコロなんてのも良いかもしれませんね」

小鳥「ぁ、は、はぃ……!」

小鳥(え、う、ウソ……いつもプロデューサーさん、朝はどこか素っ気無いのに……)

小鳥(きた……つにきた……?)

小鳥(我の世の春がきたぴよっ!!!)

小鳥「えへ、えへへ……楽しみだなあ……」

P(やっぱり女の人は、そういう場所が好きなんだなあ。音無さん、楽しんできてくださいね)

P(俺は一方で、今日はバンナムTVの生放送を観るために直帰の予定だ……まったく、寂しいもんだよ)

P(いつか彼女が出来たときのために、よく覚えておくことにしよう!)

小鳥「うふ、うふふふ……♪」

小鳥さんの親愛度が限界を超えた!




484:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:01:25.67 ID:WAkv7rXg0

限界突破・・・だと?
オーバーキルしてまう




486:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:07:18.72 ID:qxtXkj/C0

P「さて……みんな。この一ヶ月、千早と一緒に活動してきたわけだけど、どうだった?」

雪歩「えっと……やっぱり、千早ちゃんはすごいなぁって、思いましたぁ」

真美「そだね~。なんか、一緒にいるだけなのに、背中がピーンとしちゃうっていうカンジ」

あずさ「それに、的確にアドバイスをしてくれたりもするし……尊敬しちゃうわ~」

P「そうか……みんなにとって、良い刺激になったみたいでよかったよ」

雪歩「あの……、でも、プロデューサー? なんでずっと、千早ちゃんと一緒だったんですか?」

雪歩「そのうち説明するから、って言われて、気が付いたら今日まで来ちゃってたんですけど……」

P「……それは、今日の活動中に説明するよ」

P「今日の俺達の予定は、フェス観戦だ。参加ではなく、観るだけ」

真美「……観るだけ? 兄ちゃん、それってなんか意味あんの?」

P「もちろんだ。なんていっても、そのフェスに参加するのが、千早なんだからな」

P「そして、その相手は……!」




487:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:18:17.85 ID:qxtXkj/C0

【活動32週目 西エリア/BD会館野外会場 昼】

 ゴロゴロ……!

P(うう、なんだかイヤな天気だな。何か、悪いことの前ぶれじゃないといいけど……)

P(……今回俺達が観にやってきたフェスは、ODYSSEY)

P(本当はロッソストラーダが参加したいところだったのだが……残念ながら、もう枠が空いていなかった)

P(だから今日は、俺達は見守るだけ、ということになる)

P(千早と……、目の前にいる、この男との戦いを……!)

 ゴロゴロ……!
          ピシャーン!

P「……」

冬馬「……」




488:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:22:38.80 ID:qxtXkj/C0

冬馬「……フン、何かと思ったら、いつかの甘ちゃんユニットかよ」

P「……出たな……!」

P(俺と千早は、ずっとこのときを待っていた……!)

P(もう、忘れもしないぞ……お前の名前は……!)

1 天ヶ瀬冬馬
2 鬼ヶ島羅刹
3 ピピン板橋




492:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:31:11.12 ID:qxtXkj/C0

P「ピピン板橋……!」

冬馬「ふざけんな字数しか合ってねえーよっ!!!」

真美「ぴぴいた……!」

冬馬「だからあまとうって言うんじゃ……その名前で略すんじゃねえっ! 俺の名前は、天ヶ瀬冬馬だっ!!!」

冬馬「クソッ、いつになったら名前を覚えるんだテメーらは……!」

P「ふっ……冗談だよ、冬馬。ちゃんと覚えているさ」

冬馬「お、おう」

P(あ、ちょっと嬉しそう)

冬馬「……ごほん! と、とにかくだな……」




493:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:31:57.83 ID:b1hjGL4Q0

あまとうさんちょろい




495:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:36:30.51 ID:MrCcESMy0

なんというちょろあま




497:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:42:00.51 ID:qxtXkj/C0

冬馬「……何? ここにいるってことは、あんた達、今日のフェスに参加するってのか?」

P「いや……今日は観戦だけだ」

冬馬「ハハッ! それは良かったぜ!」

冬馬「お前らみたいな弱っちいユニットが、俺と一緒のフェスに参加するなんて、想像するだけでイラついてしかたねえからなっ!」

雪歩「……っ……!」

冬馬「……ま、今日はおたくらんとこの如月千早が参加してる、ってことで、少しは楽しめるかもしれないけどな」

P「さすがは冬馬だな……千早のこと、マークしているのか」

冬馬「フンッ……俺は、強い相手のことが知りたいだけだ」

冬馬「俺はお前らと違って、このIA、マジでやってる……。強い相手と戦って、圧倒的な力でねじふせる……!」

冬馬「だからなあっ! この俺の真剣勝負に、お前らみたいな仲良しクラブ風情が、しゃしゃり出てくるんじゃねえっ!!」

雪歩「そんな言い方、あんまりですぅうっ!!!」

冬馬「!?」




499:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:49:00.27 ID:qxtXkj/C0

雪歩「なっ、仲良しクラブって……! 私達だって、真剣にアイドルやってるんですっ!」

冬馬「な、なんだよ……そんなマジになんなよ」

雪歩「マジです大マジですぅっ! 私達がどれだけ頑張ってきたか、あなたは見たことあるんですかっ!」

冬馬「……」

真美「ヒューヒュー!」

P「言ったれ言ったれ!」

雪歩「私達がどんな思いで、ずっとずっと、ここまでやってきたか……あなたは知ってるんですかぁっ!」

冬馬「いや……知らねーけど……」

雪歩「知らないならっ、口を出さないでください! しゃしゃり出てきてるのは、あなたの方ですっ!!」

雪歩「う、うう……! も、もう、どっか行ってくださいぃい! うわああああん!!」

ポロポロ…

冬馬「な、なんだよ……泣くんじゃねーよ……」オロオロ




506:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:55:05.32 ID:qxtXkj/C0

雪歩「うえぇええん!」

冬馬「……チッ! これだからホント、女はめんどくせーぜ……」

真美「……泣ーかした……」

P「泣ーかした、泣ーかした……」

あずさ「せーんせーに、言ってやろ♪」

冬馬「あああもうなんなんだよっ! マジでめんどくせー奴らだなっ!!」

P(よし、冬馬のペースを乱すことに成功したぞ……トドメだ……!)

1 俺達の意気込みを語ってやろう!
2 もうちょっとおちょくってやろう!
3 その他




509:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 12:56:58.27 ID:l1DqeOTf0

やべぇ2を選びたいが1




513:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:05:58.94 ID:qxtXkj/C0

P(俺達の意気込みを、語ってやろう!)

P「……いいか冬馬、よく聞け」

冬馬「ああ? なんなんだよ……」

P「今、この雪歩が言った通りだ……俺達だって、このIA大賞、本気でやっている」

冬馬「……」

P「団結する、力を合わせる……以前冬馬は、俺達のこのやり方が甘いと言ったな」

P「もちろん、君には君のやり方、考え方があるだろう。しかし、そんなこと知ったことじゃない!」

P「何も知らない君に、とやかく言われる筋合いはない! それでも、まだ気に入らないと言うのなら……」

P「俺達は俺達のやり方で、絶対に君を倒してみせるっ! そして……!」

雪歩「と、トップアイドルに……、なってやりますぅううっ!!」




514:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:14:39.51 ID:qxtXkj/C0

冬馬「……フンッ! だったら、見せてみやがれ。お前らの団結って奴をな」

冬馬「俺はそれを、今まで通り……力でねじふせるだけだっ!」

冬馬「ハーッハッハ!」

P(……という捨て台詞を残して、冬馬はそそくさとこの場を去っていった)

―――

雪歩「う、うう……」

P「雪歩……よく言ったな。こわかっただろう?」

雪歩「こ……、こわくはなかったです……でも、私、なんてこと……」

P「……」

雪歩「あ、あのっ、私、みんながバカにされたとき、なんだか胸がかーってなっちゃって……!」

雪歩「気付いたら、泣きながら、あんなこと言ってて……うぅ、こんなの、私じゃないみたいですぅ……」

P「……あれでいいんだよ。お前達の真剣な気持ち、アイツにも少しは伝わっただろう」

P(雪歩、お前はもう……、自分のためだけじゃなくて)

P(誰かのために泣いたり、怒ったり……そういうことが出来る女の子に、成長したんだな)




516:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:22:45.03 ID:qxtXkj/C0

―――

千早「……」

P「やあ、千早。調子はどうだ?」

千早「……あ、プロデューサー。調子は……大丈夫です、問題ありません」

千早「ただ……」

ゴロゴロ…

P「やっぱり、この天気が気になるか……」

千早「はい……中止になったり、しないといいんですけど。せっかく巡ってきたチャンスですから……」

P「……」

P(千早の瞳、そして言葉から……このフェス、本気で勝つ気でいることがひしひしと伝わってくる)

P(この子は意外と、こういう熱いところがあるんだよな……)




517:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:28:10.66 ID:qxtXkj/C0

―――

スタッフ「如月千早さん! そろそろ時間なので、お願いします!」

千早「はい!」

スタッフ「お隣のステージでは、天ヶ瀬冬馬が本番の準備に入っています」

スタッフ「向こうに負けないくらい、ステージを盛り上げて下さいね!」

P「よし、それじゃあ……みんな!」

雪歩真美あずさ「はいっ!」

千早「……?」

雪歩「えへへ……今から千早ちゃんに、私たちの力……、ちょっとだけ分けてあげるね」

千早「……萩原さん……」

雪歩「わ、私の力なんかじゃ、頼りないかもしれないけど……私達、一生懸命、応援してるから」

千早「……ふふっ、ありがとう」

雪歩「それじゃあ……行くよっ!」




518:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:31:31.05 ID:qxtXkj/C0

雪歩「みんなっ! 気合を入れていきましょうっ!」

真美あずさ「はいっ!」


あずさ「3!」

真美「2っ!」

雪歩千早「「……1!」」


「「「「765プロー……ファイトぉー!!!」」」」




520:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:38:50.76 ID:qxtXkj/C0

【フェス ODYSSEY (如月千早 VS 天ヶ瀬冬馬)】

千早「……」

スゥ…

千早(みんな……ありがとう)


 目と目が逢う 瞬間 好きだと気付いた――


ワァァァ!!

千早(私には、歌しかない……アイドルなんて、歌を歌うための、ただの手段だって、そう思ってた)


 あなたは今 どんな気持ちでいるの――?




521:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:41:20.16 ID:qxtXkj/C0

 戻れない二人だと 分かっているけど――


千早(でも……あなた達は、変わった。そして私に、教えてくれた)

千早(あの頃の、くすぶっていたあなた達は、もういない)


 少しだけこのまま瞳 そらさないで――


千早(変えたのは、きっと……)

千早(……私も……もう少し早く、あなたと出会っていれば……)




522:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:47:07.99 ID:qxtXkj/C0

P「千早っ! がんば――

ピカッ!

P「っ!」

雪歩「ひぃっ!」


   ……ピシャーン!! ゴロゴロ……

 ザァアア…… ザァアア……


P「くそっ、本格的に降ってきた……! だが……」

ワー ワー!

キャー!

P(……まだ、終わらない! 千早のファンも、冬馬のファンも……まだまだ歌を聴きたがっている!)




523:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 13:54:57.53 ID:qxtXkj/C0

冬馬「キミヲミウシナウ……」

冬馬(……なんだってんだ……アイツ……如月千早!)


ワー ワー!


冬馬「ギルティ……」

冬馬(この悪天候の中、あれだけの歌を……くそっ、こっちのステージと五分五分の盛り上がりじゃねーか!)


冬馬「コ・エ・ノ~♪ トドカナイ メイロヲコ・エ・テ――


ピカッ!!!


冬馬「――っ!!」


  ドォオオオン……!!


真美「ね、ねえ兄ちゃんっ! いま、雷があまとうに落ちなかったっ!?」




525:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:04:13.60 ID:qxtXkj/C0

―――

ピンポンパンポーン

『……悪天候の為、本日のフェスは終了となります……』

『……チケットの払い戻しについては……』


冬馬「……チッ……ついてねえぜ」

P「冬馬、大丈夫か? なんか、髪がアフロみたいになってプスプスしてるけど」

冬馬「なってねえーよ嘘つくなっ! ったく、近くに落ちたくらいで皆騒ぎすぎだっつーの……」

千早「……」

冬馬「おい、あんた……如月千早、だっけ?」

千早「ええ……」

冬馬「……お前の名前は覚えとく。決着は、また今度だ」




526:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:13:43.43 ID:qxtXkj/C0

P「ふん……命拾いしたな」

冬馬「は? あんた何言ってんの?」

P「……あのままやっていたら、負けていたのはきっと君の方だ。違うか?」

冬馬「んなわけねえだろ! っていうか、如月はあんたのユニットじゃないのに、そんな偉そうにするんじゃねえっ!」

P「うぐっ……ま、まあそうだが……」

冬馬「だが、ま、少しは楽しめたよ……今度は、全力で相手をしてやる」

P「今日は全力じゃなかったとでも? そんな子どもみたいなこと――

スタッフ「すみません天ヶ瀬さん! いやあ、雷のこともそうですけど、
     直前に雨でステージのスピーカーが壊れてしまうなんて、
     完全にこちらのミスです!お怪我はありませんか? 
     これじゃあきっと、全力を出し切れませんでしたよね!
     なんと言ってもスピーカー片方しか動いてなかったんですから! 
     多分50%の力しか出せなかったはずですよね。
     もう一度言いますけど、なんと言ってもスピーカー片方しか
     壊れちゃってたんですから!
     本当、申し訳なかったです! それじゃ、私はここらへんで……」

P「……」

冬馬「……そういうこと。今日の俺は、50%の俺だったんだよ!」ドヤァ




527:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:16:22.27 ID:+jOvI/kk0

説明口調過ぎィww




528:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:17:07.24 ID:MrCcESMy0

これはひどいwwww




529:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:21:36.44 ID:qxtXkj/C0

―――

P(50%の俺、か……何言ってんだアイツ)

P(まあ、それはともかく……フェスが終わり、ようやく俺達はひと段落ついたところである)

千早「……」

雪歩「千早ちゃん……」

真美「うあうあー! 雷ゴロゴロしてなかったら、ゼッタイゼッタイ、あまとうに勝ってたのにーっ!」

あずさ「本当よね~……残念だわ……」

P(みんな、それぞれ思うところがあるよな……誰かに、今の気持ちを聞いてみよう)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ
4 千早




535:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:32:26.44 ID:qxtXkj/C0

P「千早……残念だったな」

千早「……はい。正直、悔しい気持ちはあります」

P「あのままやっていたら、きっと千早は勝っていたさ。そう気を落とすな」

千早「ありがとうございます、プロデューサー……でも私、それほど気落ちしているわけでは、ありませんよ?」

P「え?」

千早「むしろ……どちらかと言えば、高揚しているくらいです」

千早「あんなに楽しい気持ちで歌えたのは……、随分と、久しぶりのことでしたから」

P(久しぶり……か)

千早「……この悔しい気持ちは、もっとステージに立っていたかった、という思いからです」

P「今までは、そんなに楽しくなかったか?」

千早「そういうわけではないですけど……」

P「……」

千早「……いえ、やっぱり、そうかもしれませんね」

千早「今日、私は生まれて初めて、アイドルとして歌っていた……そんな気がします」




536:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:41:08.46 ID:qxtXkj/C0

千早「萩原さん達には、感謝しないといけませんね」

P「ステージ前の、あの掛け声か?」

千早「ええ……ユニットを組んで、アイドルをするということ……」

千早「それが、どれだけ心に温かさを与えてくれるか……教えてもらえました」

P「……」

千早「ふふっ。あのとき、美希の誘いも……、断らなければよかったかもしれません」

P「……え? 美希?」

千早「あ、聞いていませんでしたか? 私、美希に……ゼノグラシアに入らないかって、誘われていたんですよ」

P「そ、そうだったのか!?」

千早「はい。でも、あの頃の私は……」

千早「プロデューサーもいないのに、女の子たちだけで組んでも、何も得られないと思って……断ったんです」

P(そういう経緯があったのか……確かにヴォーカルでは、千早に匹敵する子はいないもんな。……春香には、少し悪いけど)




537:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:44:41.78 ID:qxtXkj/C0

P(さて……残りの時間的にも、千早に聞けることはあとひとつくらいだな)

P(何を聞こう?)

1 千早の今後について
2 あのとき書いてた、歌詞について
3 その他




539:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:45:19.90 ID:TZkTz9Fp0

おっぱいのさいず




541: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/08/29(水) 14:47:09.40 ID:WVq8H4030

おい




542:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:47:14.33 ID:hFejCt+80

(アカン)




544:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:51:22.71 ID:qxtXkj/C0

P(ここは……ずっと気になっていた、これを質問するしかないな!)

P「千早……少し聞きたいことがあるんだけど、いいかな? 大事なことだ」

千早(真剣な目をしている……)

千早「……はい。なんでしょうか?」

P「お前は……俺達に黙っている、秘密があるだろう?」

千早「っ……な、なんのことですか」

P「いつも俺達を欺いているわけではない。そう、それは……ステージの上に立っているときだけだ」

千早「……すっ、すみません、なんのことだかさっぱりで……」

P「本当は、気付いているんだろう? 俺が72を言いたいかということに」

千早「……」

P「千早、お前は……ステージ衣装を着ている、そのときに……」


P「……胸に、詰め物をしているな?」

千早「!!!!!」




547:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:55:31.38 ID:X1UCJU8a0

なん……だと……




550:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 14:59:41.96 ID:qxtXkj/C0

千早「つ、詰め物? なんですか、何を詰めるって……」

P「わかりやすく言ってやろうか? それは……パッドだ」

千早「……っ……。し、心外ですっ! 私がそんなこと、するわけ――

P「おかしいと思っていたんだよ」

千早「……」

P「激しいダンスを踊ったら、そりゃあ、胸が揺れるときもあるだろう。だがな……」

千早「そ、そういうところしか見ていないんですか? そんな話なら、わ、私はもう、帰らせてもらいますっ!」

P「まあ落ち着くんだ……冷静になって聞いてくれ。大事なことだ、って言っただろう?」

千早「……」

P「……話を戻そう」

P「どれだけ激しい踊りを踊っても、地震が起きようとも……揺れないものが、この世にはたったひとつだけあるんだ」

P「揺れたらおかしい。何か……違和感を覚えてしまう。……それは……」


P「千早の胸だ」




552:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:04:28.70 ID:qxtXkj/C0

千早「……大真面目な顔して、何を言っているんですか……!」

P「なあ……ダンスをしているとき、お前の乳は、なぜ揺れているんだ? 本来、そこには虚無しかないというのに」

千早「……くっ」

P「俺は考えたんだ」

P「一体千早は、どんな手品を使った? もしかしてCGか?」

P「……しかし、その答えは……、そんな複雑なことではなかった」

千早「……も、もう……」

P「……この一ヶ月、千早のそばにいて、俺はようやく気付いたんだよ」

千早「もう……や、やめ……」

P「それは……」


P「普段着の千早と、ステージ衣装のときの千早……その胸の大きさの違いになっ!!」

千早「もうやめてくださいっ!!! お願い、お願いですから……!」

千早「……もうこれ以上……言わないで……!」ポロポロ




554:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:05:39.41 ID:pdjgzcjp0

千早が何をしたっていうんだ…




558:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:07:00.16 ID:eRr2V9JR0

鬼や、鬼がおる




561:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:13:29.62 ID:qxtXkj/C0

―――

千早「ほんの……出来心だったんです」

P「……」

千早「アイドルとして、ステージに立つなら……やっぱり、スタイルがいいほうが、見栄えがいいと思って……」

P「……千早、お前は大きな勘違いをしているよ」

千早「……勘違い、ですか……?」

P「ステージに立つアイドル達……それは本当に、様々な種類の人間がいるんだ」

P「ダンスや演技を売りにしている女の子もいれば、千早のように、歌で人を魅了する女の子もいる」

千早「……」

P「どたぷ~んな人もいれば……、ショボーンな人もいる。千早のように」

千早「くっ……」

P「大きいおっぱい、小さいおっぱい。みんな違って、みんな良い……これは、詩でも読まれている有名な言葉だな」




563:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:20:06.13 ID:qxtXkj/C0

P「千早は……そのままが一番、素敵だよ」

千早「!」

P「ありのままのお前が、一番かわいいんだ……。偽乳、ダメ、ゼッタイ」

千早「……プロデューサー……」

P「大体な、胸あり千早が、どこの世界に需要があるっていうんだよ?」

千早「……ふ、ふふっ……そう、ですね……」

P「ちっぱいにはちっぱいの良い所がある。俺は……それを、千早に伝えたかったんだ」

P「生まれ変わった、アイドル、如月千早にな……」

千早「……はいっ! ありがとうございます、プロデューサー……!」




564:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:21:17.46 ID:dPVNpJsL0

( ;∀;)イイハナシダナー




565:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:22:16.80 ID:MrCcESMy0

イイハナシナノカナー?




566:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:22:50.89 ID:DUQBBI610

他に聞くべきことがあったような...?




567:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:23:37.20 ID:taq/W0NU0

好感度がだだ下がりするかと思いきや上がっちゃったの巻




570:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:24:56.71 ID:qxtXkj/C0

―――

P(それから俺は千早に対して、ちっぱいの良さを丁寧にじっくりと言って伝えた)

P(貧乳の真価が発揮されるのは、その乳の小ささを恥じらう表情を浮かべたときであり……)

P(羞恥と貧乳は、ふたつ合わさることで、大きな価値を生むのだ、と……)


P(……自らを偽り、ステージに立つ。千早もきっと、これまで辛かったことだろう)

P(だけど、俺の必死の説得で、なんとか彼女は思いなおしてくれたようだった)


P(……この一ヶ月、俺達は、本当に色々なことを千早に教えてもらえた)

P(少しは……その恩返しが、できたのかな)

パーフェクトコミュニケーション!
千早の親愛度が上がった!

【活動32週目 おわり】




576:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:35:40.78 ID:qxtXkj/C0

【活動32週目 765プロ事務所 朝】

P(さあ、今日も元気にアイドルプロデュースだ!)

P(えーっと、今週は……、千早はテレビ局に行くと言っていたから、俺達とは別行動だな)

P「さてと、アイドル達の様子は、っと……」


雪歩「プロデューサー! きょ、今日も、気合いれていきますぅっ!」

真美「えい!」

あずさ「えい♪」

みんな「おー!」


P(おお、みんな気合十分のようだな!)

P(それじゃあ……この子に、今日の意気込みを語ってもらうことにしよう!)




579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:36:17.22 ID:4jiCAqsf0

山田




585:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:41:24.52 ID:qxtXkj/C0

P「山田!」

みんな「!?」

P「山田、おい、山田はいないのか? まったく、仕方ないな……」

P「よいしょ……っと」カタン

雪歩「ぷ、プロデューサー? な、なにをしてるんですかぁ?」

P「ん? ああ、今から山田を起こそうと思ってさ」

真美「兄ちゃん……キャベツ持ってきて、何してんの~? っていうか山田って誰~!?」

あずさ「真美ちゃん、あれはキャベツじゃなくて、脚立(きゃたつ)よ~」

P「山田はこの事務所の屋根裏に住んでるんだ」

雪歩「えっ」

P「みんな、ちょっと待っててくれよ……」

ガタガタ ガタン!

雪歩「えっ、はしごが降りてき、えっ」




588:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:42:12.63 ID:X1UCJU8a0

その山田かよww




589:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:42:20.99 ID:l+/8QolM0

workingかよ




590:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:45:39.34 ID:qxtXkj/C0

―――

P「お待たせ、みんな」

雪歩「あの……、それで、山田さんは……」

P「ん、ああ、心配ないよ。ちょっと眼鏡のロリコンに叱られて、ふて寝していただけだった」

雪歩「心配っていうか……」

P「さあさあ、あんなのはほっといて、今日も元気に頑張ろうな! おー!」

みんな「お、おー……?」

みんなの心にささやかな疑問が生まれた!
団結値が上がった!




595:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:53:49.84 ID:qxtXkj/C0

P(さて、気を取り直して。今日の活動は、っと……)

雪歩「あの、プロデューサー……お、お願いがあるんですけど……」

P「うん? どうした、何かやりたいことでもあるのか?」

雪歩「はい……あの、さっき、みんなで話し合ったんですぅ」

P「……聞かせてくれ」

雪歩「……もう、運命のランキングが発表される週まで、一ヶ月を切りました」

雪歩「私達はまだ……20位に、ギリギリ届かない位置にいます。だから……」

雪歩「ここで、新曲を出してみるのは、どうでしょうか?」

P「なるほど……新曲か。確かに、新曲を出せば話題にはなるだろうが……」

P(……だが、前回の『THE 愛』をリリースしてから、まだそう時間も経っていない)

P(しかも今から曲を決めて、運命の週に間に合うようにリリースするとなると……)




596:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:58:20.33 ID:qxtXkj/C0

P「……」チラ

雪歩「……」ジッ

P「……わかった。新曲をリリースしよう!」

雪歩「! あ、ありがとうございますぅ!」

P(……かなり急ピッチにはなるが、やってやれないことはない。ここは、アイドル達の考えを信じよう!)

―――

P(俺達は例のごとく、みんなで話し合って、新曲を決めた)

P(ロッソストラーダの、4thシングル……それは……!)




601:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 15:59:26.06 ID:os/jatvi0

First Stage




604:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:02:22.81 ID:IoSxTRze0

悪くない選択だ




605:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:06:50.16 ID:qxtXkj/C0

【First Stage】

真美「なんか、カッコ良い曲だねっ!」

あずさ「そうね~……私も、気に入っちゃったわ♪」

雪歩「……」シャカシャカ

P(よし! みんなそれぞれ、新曲を気に入ってくれたよう……あれ?)

P「……雪歩? まだテープを聴いてるのか?」

雪歩「……It's my first stage……♪」

P(……すごい集中だ)

キュポン

雪歩「……えへへ……プロデューサー?」

P「……どうした?」

雪歩「ありがとうございます。……私、この歌、絶対に大切にしますね」




608:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:12:46.26 ID:qxtXkj/C0

【営業(全国ネットのお仕事) 首都エリア】

P(……さて。新曲の収録、ということも必要だが……)

P(今日はとりあえず、以前から入っていた仕事をこなさないとな!)


P「さあ、今日はホームグラウンドの首都エリアでの営業だ! みんな、頑張っていこうな!」

みんな「はいっ!」


P(みんなそれぞれ、調子は良いみたいだ)

P(……よし。今日は、この子のプロデュースに力を入れるとしよう!)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ




617:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:33:50.48 ID:qxtXkj/C0

【全国ネットのお仕事(真美)】

P(ロッソストラーダが、全国で放送される子ども向け教育番組のゲストに選ばれた!)

P(子ども達、そして子どもを持った親御さん達に一定の支持を得られている人気番組だ)

P(ロッソストラーダが持つ、きわめて健全で爽やかなイメージが決め手となったんだな)

P(しかし……)


真美「……ぶー……」

P「真美はこういうとき、いつもふくれっ面だな……今度はどうしたんだよ」

真美「兄ちゃんっ! 真美は怒り狂ってもう波動拳だよっ! この格好を見てわかんないのっ!?」

P(波動拳? ……ううん、今回ばかりは、何と言い間違ったのか検討もつかないな。と、とにかく)

P「……か、かわいいじゃないか。よく似合ってるよ」

真美「そんなこと言われてもゼンッゼン嬉しくないもんっ! うあうあ~!」

P(そんなおかんむりな真美が、いま、どんな格好をしているのかと言うと……)




618:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:40:55.85 ID:qxtXkj/C0

P(襟のない丸首……プリーツのついた背中、胸、袖)

P(そして……目にも鮮やかな水色……)


真美「なんで幼稚園児のカッコなのっ! 真美はもう中学生! って何度も言ってるのにーっ!」

P(そう、真美はいま……スモックを着ていたのである!)

―――

P「……まあ、似合ってるかどうかはともかく。真美だけじゃないんだから我慢しなさい」

P「ほら、他のみんなも着てるだろ?」

子ども達「キャッキャ」

真美「他のみんなって、みんなお子ちゃまじゃ~ん……」

P「お子ちゃまだけじゃなくて、ちゃんとした年齢の子もいるぞ? あれを見てみろ」

雪歩「……う、うぅ……」カァァ

真美「……ゆきぴょん、めっちゃ似合ってるね」

P「ああ……ヤバイな、あれは」




620:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:45:42.06 ID:jh+vpLYKI

まさか、あずささんも…




621:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:46:36.75 ID:DUQBBI610

それ、放送出来るの...?




623:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:50:06.08 ID:qxtXkj/C0

真美「真美も、あずさお姉ちゃんの役がよかったよ~……」

P「ううん……でも、あずささんはあずささんで、あれがかなりハマってるからなぁ……」


P(ちなみにあずささんは、真美と雪歩とは違い、特別に歌のお姉さんの役をやらせてもらえることになった)

P(……とはいうものの、そのキャスト変更は、俺が必死にディレクターに頼みこんだんだけどな)

P(当初の予定では、あずささんもスモックを着て、子ども達と一緒に歌と遊びを楽しむことになっていた)

P(あのままでは、ロッソストラーダの健全なイメージが崩れて、急に大きなお友達向け番組になってしまうところだったな……)


真美「ねえねえ兄ちゃん……、今からでもなんとかならない? 本番までまだ時間あるっしょ?」

P「なんとか、って?」

真美「真美も歌のお姉さんやりたいっ! だからさっ、兄ちゃんがエライ人にお願いしてよ~!」

P「ええ!?」

P(ど、どうしよう? 確かに、今からならまだ間に合うかもしれないけど……)

1 わかった、かけあってみるよ
2 それはダメだ、真美は断固スモックだ
3 その他




626:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:51:33.05 ID:kRZTlqW90

3 Pもスモッグを着る




628:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:53:31.59 ID:DUQBBI610

誰得ww




633:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 16:59:31.06 ID:qxtXkj/C0

P「……そこまで言うなら、しかたないな。俺がひと肌脱いでやろう」

真美「ホント!? やった~! さっすが兄ちゃんだよ~!」

P「おっと、勘違いするんじゃないぞ? まだ、番組ディレクターにかけあうと決めたわけじゃない」

真美「え? じゃあさ、じゃあさ、ひと肌脱ぐって、何してくれんの? 衣装変えてくれるとか?」

P「いいや、ゲストがスモックを着るのはこの番組の伝統だ。だからそれを変えることはできない」

P「俺が、真美にしてやることはな……真美の羞恥心を、少しでも減らしてやる、ということさ」

真美「……シューチシン? 何それ、今はシチューは関係ないっぽいよ?」

P「恥ずかしい気持ち、ということだよ。いいか、今から俺は……」

 プチ プチ…
      ファサッ…

真美「え!? 兄ちゃん、な、なんで、シャツ脱ぐの!? ひと脱ぐってそーいうこと!?」

P「なんでって……そりゃあお前、決まっているだろう?」


P「スモックを、着るためさ」




636:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:05:53.53 ID:qxtXkj/C0

P「昔からよく言うだろ? 赤信号、みんなで渡ればこわくない……」

P「それはこの衣装だって同じさ。スモック、みんなで着ればはずかしくない……ってな!」

真美「い、意味わかんないっぽいよ……」

P「まあまあ……あ、すいませーん! もう少し大きいサイズのは……あ、はい、ありがとうございますっ!」

真美「……」

シュルシュル…

P「んっ……しょっ、と……。おお、ちょうどいいサイズだな!」

Pはスモックを装備した!

真美「……」

P「なかなか着心地がいいじゃないか! 肌触りもいい……ちょっと、クセになりそうだな」

真美「……」

P「な?」

真美「何が『な?』なのっ!? 今の兄ちゃんの見た目、めっちゃヤバヤバだよ~!」




639:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:09:20.39 ID:qxtXkj/C0

真美「うう……なんだか、兄ちゃんが近くにいるから、もっと恥ずかしくなってきたっぽいよ……」

P「そ、そうか? 俺としては、結構いい感じなんだけど……」

P(真美はまだ、少し不満を持っているらしいな……一体、何が原因なんだろう?)

P「……」

ティン…

P「!」

P(そうか……俺は、こうすればよかったんだ!)

1 ズボンを脱ぐ!
2 俺も番組に出る!
3 その他




645:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:13:29.43 ID:DUQBBI610

Pのpはスモックを着ているんだろうか




648:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:17:26.85 ID:qxtXkj/C0

P(今の俺の格好はどう見ても不自然。なぜなら……)

P(上半身はスモックを着ているのに、下半身はいつも通り、ズボンを穿いているからだ!)

カチャカチャ

真美「!?」

ジー…

真美「なんで!? 真美わかんない! なんでチャック下ろすのっ!? ねえなんで!?」

P「やっぱりスモックと言ったら、こうだよな!」

パサッ…

真美「」

P「ううん……実に気持ちがいい!」


P(下半身がスースーする。トランクス一丁だからな……)

P(ちなみに真美たちは、ちゃんとホットパンツを穿いている)

P(スモックの丈が長いので、真美達を一見したら、もしかしたら『はいてない状態』に見えるかもしれないが……)

P(その下にはちゃんと穿いているから、いたって健全だ)




649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:18:28.07 ID:l+/8QolM0

健全ってなんだろう




650:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:18:54.58 ID:IoSxTRze0

>>649
躊躇わないこと、かな




652:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:19:10.41 ID:taq/W0NU0

せめて短パン履けよ




656:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:23:11.24 ID:qxtXkj/C0

真美「……」スッ

ピロピロリン♪

P「おいおい、勝手に写真を撮るのはやめてくれよ……恥ずかしいじゃないか」

真美「……」

P「というか、さっきから、なんで黙りっぱなしなんだ? お腹でも減ったのか?」

真美「……」グイグイ

P「え? な、なんだ。撮った写真を見ろってことか?」

真美「……」コクン

P「ふむ……どれどれ……」

P「!?」


P(そこには、変態大人がいた)

P(スモック一丁になり、照れたような笑顔を浮かべた、成人男性がひとり……)

P(その男の後ろに写っている、子ども達の奇異な視線……これは、今まで見たことないものを見ている目だ)




658:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:24:50.72 ID:fbh62lgW0

ですよねー




660:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:28:20.92 ID:qxtXkj/C0

P(俺だった)

P(それはどうしようもなく確かに……、俺だった)

P「……」

真美「……」

P(真美の蔑むような目線)

P「……フ、フヒ」

P(……っと、余計なことに興味を持っている場合じゃないな!)

P(なんとかこの状況を打破しないと、スモックと一緒に変態の汚名が着せられてしまう!)

1 スモックを脱ぎ捨てる
2 とりあえず謝る
3 その他




666:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:30:32.07 ID:UitpJ9QG0

どうしてこうなったw




668:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:34:08.70 ID:taq/W0NU0

今のPは疲れてるんだよな、きっと・・・




669:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:35:07.57 ID:qxtXkj/C0

P「あの……真美さん」

真美「……」プイ

P「本当、なんて言ったらいいか……ごめんなさい」

真美「……」

P「すみませんでした……俺、どうかしてたよ。頭がフットーしてたんだ……」

真美「……」

P「すまなかったよ……反省している。……な、なあ、どうしたら許してもらえる?」

P「……や、やっぱり、まだ謝りが足りないよな! どうか、この通り!」

ガバッ

子ども達「わー。後ろから……」

雪歩「み、見ちゃだめですぅ」

P「お、俺……俺に出来ることがあれば、なんでもするからっ! どうか許してくれないかっ!」

真美「……なんでも?」ピク




673:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:39:59.54 ID:qxtXkj/C0

真美「兄ちゃん兄ちゃん、なんでもしてくれんの?」

P「あ、ああ……俺に出来ることなら、なんでもするよ」

真美「そっか~……んっふっふ~! じゃあ、何してもらおっかな~♪」

P「ゆ、許してくれるのか?」

真美「それは兄ちゃん次第だよっ! そんじゃね~……」

P「……」

真美「真美のお願い、百個叶えてくれるっ?」

P「ええ!? ひゃ、百個って……」

1 いいだろう
2 それは無理だよ




683:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:46:18.70 ID:qxtXkj/C0

P「百個ってお前……それは無理だよ」

真美「え~なんで~! なんでもしてくれるって言ったじゃんっ!」

P「真美のことだから、百個目のお願いで、また百個増やしてとか言うんだろ?」

真美「むむっ……兄ちゃん、なかなかスルドイね……」

P「はは……それじゃさすがに身が持たない。なあ、一個じゃだめか?」

真美「え~……」

P「俺に出来ることなら、本当、全力で叶えてやるからさ……」

P「こんな格好で言っても、変質者としか思えない発言だろうけど……俺、本気だから」

真美「……」

真美「んもうっ、しょうがないな~……じゃあじゃあ、今度ちゃんとその一個、叶えてもらうかんねっ!」

真美「ゼッタイゼッタイ、約束だかんねっ!」




684:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:51:31.84 ID:qxtXkj/C0

―――

P(なんでもひとつお願いを叶えてやるということで、なんとか機嫌を直した真美は……)

P(渋々といった様子ではあったが、とりあえず番組に参加してくれた)

P(画面に映る真美は、確かにいつも通りの元気な真美ではあったが……)

P(それでも、不意に浮かべるふくれっ面を見ながら、俺は幾度となくヒヤリとさせられた)

P(……あまり、良い行動が出来なかったかもしれないな。というか変態そのものだった……)

ノーマルコミュニケーション!


P(ちなみに、これは余談ではあるが……そのお願いに関して、真美がこんなことを言ってきた)




686:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 17:58:27.37 ID:qxtXkj/C0

真美「んっとね、今はそのお願い、叶えてくれなくてもいいよ?」

P「そ、そうなのか?」

真美「うんっ! だって一個だけしかないんだし、めっちゃ悩んで決めないとだかんねっ!」

P「ははは……今から何をやらされるのかがこわいよ」

真美「んっふっふー! 何にしよおかな~♪」

P「まあ、じっくり決めてくれ……俺はずっと待ってるからさ」

真美「……有効期限なし?」

P「ああ、もちろんさ」

真美「真美がオトナになっても?」

P「う、うん……なんだ、そこまで悩むのか?」

真美「……んっふっふ~♪ それじゃあ、真美のお願いは決まったよ、兄ちゃん!」

P「おお、そうか……じゃあ、言ってみてくれよ」

真美「それはね~……」


真美「真美が十六歳になったら、叶えてもらうっ! だからそれまで、ナイショだよーん!」




695:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:05:34.28 ID:jVZNeb0e0

いつの間にこんなに好感度が




696:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:06:09.62 ID:qxtXkj/C0

【ある日の風景6】

P(さて……。なんやかんやあったが、なんとか番組の収録が終わったな)

P「……おや、あそこにいるのは……」


千早「……。……?」

雪歩「……」コクン


P「雪歩と千早じゃないか。何を話しているのかは、聞こえないが……」

P「……まあ、深刻そうな雰囲気でもないし、ただの雑談だろうな」

P(千早と一緒の活動が増えてからというもの、雪歩と千早がふたりで行動しているのを、最近ちょくちょく見かけるようになった)

P(どの辺りに波長の一致を覚えたのかはわからないが……、とにかく、ふたりの仲は良いようである)




697:少し訂正:2012/08/29(水) 18:08:38.37 ID:qxtXkj/C0

【ある日の風景6】

P(さて……。なんやかんやあったが、なんとか番組の収録が終わったな)

P「……おや、あそこにいるのは……」


千早「……。……?」

雪歩「……」コクン


P「雪歩と千早じゃないか。そういえば千早は今日、テレビ局に行くと言っていたっけ」

P「……何を話しているのかは、聞こえないが……。まあ、深刻そうな雰囲気でもないし、ただの雑談だろうな」


P(千早と一緒の活動が増えてからというもの、雪歩と千早がふたりで行動しているのを、最近ちょくちょく見かけるようになった)

P(どの辺りに波長の一致を覚えたのかはわからないが……、とにかく、ふたりの仲は良いようである)




698:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:11:33.85 ID:qxtXkj/C0

千早「……」テクテク

雪歩「……!」フリフリ


P(話は終わったのか、千早だけがどこかに行ってしまったな)

P「……」

P(雪歩と千早……、俺はどちらに対しても、少し聞きたいことがある……よし、ここは)


1 雪歩と話す
2 千早を追いかける




704:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:17:35.36 ID:qxtXkj/C0

P(千早を追いかけよう!)

―――

P「ううん……慣れないテレビ局だと、なんだか迷いそうになるな。えーっと、千早は……」


千早「……」

??「……」


P「おお、いたいた……って、なんだかストーカーみたいだな、俺……」

P(あれ? あの、千早と話している男性は……誰だ? どこかで見たことがあるような……)

P(あまり若くはないようだし、アイドルというわけではないだろうけど)

P「……」

P(も、もしかして……ふ、不倫!? そ、そんなの俺が許さんぞ!!)




707:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:21:44.90 ID:qxtXkj/C0

―――

千早「……」ペコリ

P(話は終わったようだな……)

―――

千早「……ふぅ、やっぱり、だめね……」

P「やあ千早」ヌッ

千早「きゃあっ! ぷ、プロデューサー!?」

P「あはは、奇遇だなあ、こんなところで会うなんて」

千早「なんだか、やけに棒読みなんですけど……驚かさないでください、もう……」

P(さあてと……何から聞いてやろうか)

1 あの男性は誰?
2 今日は、何の用事でテレビ局に?
3 何がだめだったんだ?




711:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:28:59.35 ID:qxtXkj/C0

P「……ところで、何がだめだったんだ?」

千早「あ……き、聞かれてしまいましたか」

P「ああ、盗み聞きするつもりはなかったんだけど……すまないな」

千早「いえ……。……ふふっ、こういうひとり言を聞かれるというのは、自分の部屋着を見られたみたいで……」

千早「なんだか……恥ずかしくなってしまいますね」

P「……」

P(千早にとって、それほどプライベートなことだったんだろうか?)

千早「……今ならもう、プロデューサーに話しても、いいかもしれません」

P「……言いたくないなら、言わなくてもいいんだぞ? プライベートなことだったら、尚更だ」

千早「あ、い、いいえ! そんな、大したことではありませんから……」

千早「プライベートではなく……、あくまでこれは、仕事の話です」

P「仕事? と、いうと……」

千早「はい。これは、歌の話です」




712:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:35:19.91 ID:qxtXkj/C0

千早「以前、プロデューサーには、歌詞を書いているところを見られてしまいましたよね」

P「ああ、もう二ヶ月以上前だが……宿題、とか言っていたっけ?」

千早「はい……その宿題を、私は今提出してきたところなんです」

P「提出……というと、さっきの男性から出された宿題だったのか?」

千早「あ、そ、そこまで見られていたなんて……もう、いるなら声をかけてくれればいいのに」

P「あはは……いや、ついな」


P(不倫かどうかってドキドキしていたなんて言えない)

P(……しかしこの様子だと、本当にそういう関係の相手ではなさそうだな。少しホッとした……)


千早「私、今まで何度も、歌詞を書いてはあの人に見せていたんです」

P「あのデモテープの曲に合う、歌詞か?」

千早「はい……でもやっぱり、今日も不合格だったみたいで……はぁ」




716:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:44:10.65 ID:qxtXkj/C0

―――

P(それから……、俺は千早から、詳しく事情を聞くことができた)

P(あの男性の正体は、あの有名な音楽番組の総合プロデューサー……武田蒼一だった)

P(道理で見たことがあると思ったんだ……あんな有名人と千早が、コネクションを持っていたなんてな)


P(千早はこれまで彼に、自分のために曲を作って欲しい、と何度もお願いをしてきたようだ)

P(彼の作る曲は、たしかに民衆に知れ渡った名曲揃いだから、千早がそれを願うのも無理はない)

P(だけど……ずっとフラれ続けてきた、とのこと。彼はどうやら、気まぐれでしか曲を作らないらしい)


P(しかしながら、千早は諦めなかった)

P(そんな彼女に渡されたのが、一本のデモテープ。俺も以前、千早に聴かせてもらった曲だ)

P(これに歌詞を書いて、自分の心を打たせてくれたら、特別に楽曲を提供してあげる)

P(それが、千早に言い渡された宿題、だったのだ)




718:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 18:51:24.96 ID:qxtXkj/C0

P「……」グッ


『――♪ ――♪ ――♪』


P(そして今、そのデモテープは、俺の手の中にある)

P(初めて聴いたときから、ずっと思っていたんだ)

P(この曲には、彼女のイメージがぴったりと当てはまる、と……)


P(その宿題を俺達にもやらせてくれないか、と頼んだところ、千早は快く了解してくれた)

P(せっかく千早が自分の手で獲得したテープだから、最初は断られるかと思ったが……)

P(千早はまるで、こうなることがわかっていたかのように、俺にテープを譲ってくれた)


P(……詩……。彼女ならきっと……この曲に、素敵な歌詞をつけることができるはずだ)

P(そして……これはきっと、素晴らしい歌になる)

P(待ってろよ……雪歩)

【ある日の風景6 おわり】




722:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:04:25.34 ID:qxtXkj/C0

【活動36週目 765プロ事務所 朝】

P(あれから、一ヶ月の時間が経った)

P(この一ヶ月はとにかく営業、営業で……俺達はひたすら、新曲のアピールをし続けた)

P(それと同時進行で収録が行われた4thシングル『First Stage』は先日、無事に発売され……)

P(俺達に出来ることはあと、今週末に発表されるランキングの結果を待つのみとなった)

P(今週は、運命のランキングが発表される週。ここでトップ20位に入れていれば……IA大賞にノミネートされる)

P(……こんな異常なペースで収録、リリースを行ってくれたレコード会社には、感謝してもしきれないな)


P「う、うぷ……」

小鳥「ぷ、プロデューサーさん? 具合でも悪いんですか?」

P「あ、いえ……なんだか、緊張で吐きそうで……」

小鳥「しっかりしてくださいね……まだ、あと5日は時間があるんですから」

P「はい……」




723:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:11:50.87 ID:qxtXkj/C0

P(などと吐き気と戦っている間に、今日もアイドル達がやってきた!)

P「さて、みんなの調子は、っと……」


雪歩「ぅ、ぅぷ……」

真美「ゆきぴょん、だいじょぶ~?」

あずさ「かわいそうに……緊張でおなかの調子が悪くなっちゃってるのね……」


P(……よし、今日はこの子に、意気込みを語ってもらうとしよう!)




725:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:12:11.59 ID:dUibf2jz0

雪歩




726:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:14:44.26 ID:qxtXkj/C0

P「……雪歩」

雪歩「はぃ……」

P「具合、悪そうだな? 大丈夫か?」

雪歩「えへへ……ば、ばっちりですぅ! もうどーんなお仕事でも……うぅ」

P(……なるほど。それじゃあ、こう答えておくことにしよう!)

1 安心したよ
2 無理するな




731:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:19:03.97 ID:qxtXkj/C0

P「無理するな。調子悪いんだったら、ソファで横になってるといいよ」

雪歩「……は、はい……ごめんなさい、みんな……」

真美「んじゃ、真美も一緒に~♪ ……ぐえ」ガシッ

P「お前はこっちだよ、元気いっぱいじゃないか」

真美「ぶーぶー! 兄ちゃん、ゆきぴょんにだけ優しくない~!?」

あずさ「ま、真美ちゃん? 雪歩ちゃんは具合が悪いんだから……あとで、にしましょうね~?」

真美「ちぇっちぇっ!」

みんなの団結値が上がった!




735:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:26:28.98 ID:qxtXkj/C0

P「……さて、今週の予定だが……」

P「突然で悪いが、今週はオフだ」

雪歩「……え?」

真美「やったーんお休みだ~い♪」クルクル

P「いやあ、正直、やることがないんだよな!」

P「曲のリリースは終わったし、たぶん今からライブなんかをやるのは難しいし……」

P「テレビやラジオの仕事も、今週は入っていないしな! あっはっは!」

P(自分で言ってて空しくなってきた……まだこの子達は、レギュラー番組を持っていないんだよな)


P「とにかく……週末のランキング発表のときだけは来てくれれば、それでいい」

P「というわけで解散っ!」

雪歩「……は、はい。わかりました……」

あずさ「急に暇になっちゃったわね~……美希ちゃんと、お出かけでもしようかしら?」

真美「らじゃーだよ兄ちゃん! んっふっふー、なにしよっかなー♪」




736:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:31:52.94 ID:qxtXkj/C0

【ある日の風景7】

P「さてと……となると俺も、やることがあまり残ってないな」

P「よおし、それならそれで、もう寝て過ごすとするか! そう考えるとワクワクしてきたぞ!」

ピピピ

P「……」

P(電話だ)

P(俺の第六勘がこう言っている……この電話の主は女の子。しかも、俺がプロデュースを手がけているうちの誰かだ)

P(そして……この電話に出たら、俺の貴重な休みがひとつ潰れる。そんな予感もする……)

P(まあ、出ないわけにはいかないんだけど……)


電話をかけてきたのは…

1 雪歩
2 真美
3 あずさ




746:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 19:40:15.96 ID:qxtXkj/C0

【翌日 ショッピングモール】

雪歩「……」ソワソワ

チラ

雪歩「……はぁ……」


P(昨日、俺に電話をかけてきたのは雪歩だった)

P(なんでも、携帯を変えたいんだけど、自分ではどれが良いのかよくわからないので……)

P(機種選びを俺に付き合って欲しい、ということだった)

P「よし、今回は時間通りちゃんと来れたぞ。しかし……」


雪歩「……」キョロキョロ


P「……俺を探してるのかな。それに、さっきからため息ついたりして……かわいいなあ雪歩」

1 もう少し様子を見よう……
2 かわいいけどかわいそうだから姿を現そう




759:保守ありがとうございます:2012/08/29(水) 20:10:52.58 ID:qxtXkj/C0

P(かわいいけど……さすがにイジワルするのはかわいそうだから、姿を現そう)

―――

P「やあ、雪歩」

雪歩「! ぷ、プロデューサぁ~……」パタパタ

P「悪いな、待たせちゃったみたいで」

雪歩「い、いいえ! 私も、今来たところですから……」

P「……そうか」


P(雪歩、俺はちゃんと知っているぞ)

P(もう20分以上前から、ここに来ていたということを……俺はその間、ずっとお前のことを観察していたんだからな!)


P「雪歩は本当に良い子だなあ……」ワシャワシャ

雪歩「えっ、え? な、なんで……」

P「……」ナデナデ

雪歩「……えへへ……でも、よくわかんないけど……、嬉しいですぅ……」




761:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:16:35.35 ID:qxtXkj/C0

【携帯ショップ】

雪歩「色んな種類がありますね~……迷っちゃいそうですぅ」

P「そうだな……なんだこれ、ボタンがなくて画面がやたらデカイ……。え? 液晶をタッチ?」

ツツー…

P「うお、動いた! め、面妖な……」

雪歩「!」ティン

雪歩「ぷ、プロデューサー! ちょっとそれ、貸してくださいっ!」

P「ん、ああ……」

雪歩「こうして私が、このケータイを持てば……」


雪歩「萩原スマ歩ですぅ!」ドヤァ


P「……」

雪歩「……な……な」


雪歩「……なーんちゃって……う、うぅ……」




767:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:26:23.28 ID:qxtXkj/C0

―――

P「な、なあ雪歩……いい加減、元気だしてくれよ……」

雪歩「……うぅ……」

P「悪かったよ、スルーしてさ……こ、今度はちゃんと、笑うから」

雪歩「無理して笑ってもらうのは余計みじめですぅ! いーんです……どーせ、こんな私なんて……」

雪歩「実は前々から考えてたとっておきのネタを披露しても、プロデューサーに目を背かれちゃう私なんて……」

雪歩「もうきっと、穴掘って埋まる価値もありません……むしろ穴さんに申し訳ないです」

P「穴に人権はないから気にするな……」


P(うーん……どうにかして、雪歩に元気になってもらわないとな。でも、どうしたら?)

1 甘いモノでも買ってきてあげよう
2 渾身のダジャレを言おう
3 その他




773:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:34:10.60 ID:qxtXkj/C0

P「雪歩……いいか、よく聞けよ」

雪歩「は、はい……」

スゥ…

P「猫が……ねこんだ!」

雪歩「……? 寝込んじゃうなんて、かわいそうですね……」

P(あ、あれ?)

P「ごほん! えーっと……それじゃあ」

P「虫なんて……無視しろっ!」

雪歩「む、無視なんてできません! 私、部屋に虫が出たら、こわくて眠れなくなっちゃいますぅ!」

P(あれれ~?)




775:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:39:32.30 ID:qxtXkj/C0

―――

P「……ハァ、ハァ……えーっと、それじゃあ、最後に……」

雪歩「あの、プロデューサー? さっきから、何を……」

P「ふ、ふっとんだ布団は……フットインだー!」

雪歩「?」

P「……」

P(なぜだ……千早には、あんなにバカウケしたのにっ!)

P「もうダメだ……ああ、なんで俺は、ダジャレなんて言おうとしたんだろう……」

雪歩「えっ!? だ、ダジャレ?」

P「そうだよ……俺、なんとか雪歩を笑わせようと思って……でも、どうやら俺にはセンスがなかったらしい」

雪歩「……ぷ、プロデューサー……あ、あの! とっても、面白かったですぅ!」

P「ウソだよ……笑ってないじゃないか」

雪歩「……え、えへ~……」ニッコリ

P(雪歩は作り笑いもかわいいなあ)




776:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:39:52.55 ID:P46mTwMY0

千早www




778:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:40:21.08 ID:ixakBvO90

もう千早と結婚しろよ




780:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:47:38.17 ID:qxtXkj/C0

雪歩「……ごめんなさいですぅ……」

P「い、いや、俺の方こそ……ごめん、逆に雪歩に気を遣わせちゃったな」

雪歩「いえ、そんな……元はといえば、私が落ち込んじゃったから……」

P「それを言えば、俺だって……」

雪歩「……」

P「……」

雪歩「えへ、えへへ……♪」

P「ははは……なんだか、お互い、気を遣いすぎてたみたいだな」


P(雪歩が、ようやく笑ってくれた)

P(やっぱり雪歩には、笑顔が一番よく似合う……)

P(……思えば、こうやって雪歩とふたりきりになるのは、随分久しぶりのことな気がする)

P(最後にこの子とふたりきりで話したのは……あの、北東エリアでの営業の帰り。空港のテラスだったかな)




782:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 20:53:16.82 ID:qxtXkj/C0

P(……もしかしたら俺は……、雪歩のことを、避けていたのかもしれない)

P(雪歩と、これ以上思い出を作ってしまったら……きっと、別れのときが辛くなる)

P(だからこうして、IA大賞ノミネートのときが近づくにつれて……雪歩を少し、遠ざけていたのかも)

P(まだ、ノミネートすらされていないというのに……はは、バカみたいだな、俺)


P「……」ジッ

雪歩「……? プロデューサー?」

P「雪歩、携帯変える以外に、今日はなにか予定はあるか?」

雪歩「予定……特に、ないですけど……」

P「……そうか、それじゃあ……」

1 デートしようか
2 さっさと携帯を変えて今日はもう帰ろうか




787:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:00:54.85 ID:qxtXkj/C0

P「これから俺と、デートしようか」

雪歩「……え……」

P「最近さ、雪歩にあまり構ってあげられなかっただろ? だから……」

雪歩「か、構うって……そんな、私、犬みたいな子じゃありませんっ」

P「……そうだな、雪歩は犬は大の苦手だもんな」

雪歩「そ、そうですぅっ!」

雪歩「……えっと、だからその、で、ででデートって……」カァァ

P「ううん……デートって言い方が悪かったかな。よし、それじゃあこうしよう!」

P「これは、雪歩の男嫌いを直すための、秘密特訓だ!」

雪歩「ひ、秘密特訓……?」

P「ああ。こうしてちょっとでも男に慣れれば、雪歩はもっとアイドル活動しやすくなるだろ?」

P「だからこれは……そう、どっちかって言うと、仕事なんだ」

雪歩「……お仕事……」




791:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:07:58.82 ID:qxtXkj/C0

雪歩「……う、うぅ……」グルグル

P(雪歩の目がグルグルし始めた……これは、混乱しているときのサインだ)

雪歩「え、えへへ……デート、デートかぁ……」

P「……前はたしか、雪歩からデートに誘ってくれたよな? メールでさ」

雪歩「あっ、あれはつい、Do-Daiの歌詞を乗っけちゃっただけですぅ!」

雪歩「……な、何度も説明したのに……プロデューサーは、イジワルです……」

P「……」

P(なかなかOKの返事が貰えないな……もしかして、本当に嫌がってるのかも)

P「……なあ雪歩。俺と遊んだりするの、いやか? いやだったら、無理にとは言わないけど……」

雪歩「!」

ガタッ

雪歩「……! ……!」フルフル フルフル

P「……よし、決まりだ! それじゃあ、行こうか!」

雪歩「……♪」パァ




793:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:18:38.55 ID:qxtXkj/C0

―――

P(それから俺達は、色々なところをふたりで見て回った)

P(洋服屋、アクセサリーショップ、小物屋……)

P(全部の店で、ちゃんと買い物をしたわけではなかったけれど……)

P(売っているものを見て、あーでもないこーでもないと言い合ったり)

P(おかしな商品を発見しては、お互いに笑い合えているだけで……それだけで、俺の心はとても満たされていた)


雪歩「えへへ……プロデューサー! これ見てください、かわいいですよ♪」

P「お前のほうがかわいいよ」

雪歩「えっ」

P「いや、なんでもないよ。どれどれ……」

雪歩「ぷ、プロデューサー!?」


P(どうなるかもわからない未来のことなんて考えずに……こうして、雪歩と思い出を作っていくことは)

P(……悪いことじゃあ、ないよな? 誰か、そうだといってくれ……)

【ある日の風景7 おわり】




800:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:26:24.26 ID:qxtXkj/C0

【活動36週目 765プロ事務所 週末夜】

P「ついに、このときが来たな……」

雪歩「……」コクン

真美「ねえねえ兄ちゃん、まだ……? 真美、なんかお腹痛くなってきちゃったよ……」

P「それはさっき、お前がお菓子を食べ過ぎたせいだ。だから気にしなくても大丈夫だよ」

真美「そーかもしんないけど……うあうあ~! ソワソワするよ~!」

あずさ「わ、私も……ちょ、ちょっと表に出て、頭冷やしてきますね~」パタパタ

P「ま、待ってくださいあずささん! 今出て行ったら、ランキング発表までに帰ってこれないでしょうっ!」

―――

高木「ウォッホン! ……じ、時間だな……」

P「はい……」

高木「それじゃあ君、テレビを付けてくれたまえ……」

P「……」

ピッ




804:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:35:38.41 ID:qxtXkj/C0

どっとくん『どっとっぷTV!』

P(……頼む! どうか、どうか入っていてくれ……!)

―――

どっとくん『……以上、今週のランキング100位から1位までしたっ! 続きまして……』

P「……」

ピッ


P「……は、はは……」

真美「……に、兄ちゃん……」

あずさ「……っ……」ウルウル

P「……ゆ、雪歩は……?」

雪歩「」

P(白目を剥いてる……)




805:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:38:42.53 ID:qxtXkj/C0

P「雪歩、起きろって……」グラグラ

雪歩「」

P「……」ぺちぺち

雪歩「」

P「目を覚まさないな……それじゃあ……」

【タッチしてください】

1 頭
2 唇
3 おっぱい




810:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:40:54.64 ID:UitpJ9QG0

3を選ばないお前らはえらいな




811:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:42:24.50 ID:qxtXkj/C0

P(痛くない程度に、そーっと)

P「こらっ」

ぽこ

雪歩「はうっ!」

P「……」

ぽこっ、ぽこ

雪歩「あ、う、うぅ……え!? ぷ、プロデューサー!?」

P「電源……、入ったか?」

ぽこ

雪歩「えっと、その……わ、私は家電じゃないですぅ!」




814:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:50:40.05 ID:qxtXkj/C0

P「……そうだ、雪歩は家電じゃない。オンボロテレビでもない」

P「雪歩は、アイドルだ」

雪歩「……私は、アイドル……」

P「ああっ、そうだよっ……!」


P「しかもお前は、もうっ……! ダンスの先生を怖がってる、そんな弱々したアイドルでもないっ!」

真美「う、ううう……!」ウルウル


P「……どんなことでも、くじけない、立派な……立派なアイドルになった……!」

あずさ「ぷ、プロデューザーざん……!」ポロポロ


P「もうっ……雪歩は……誰もが認める、トップと呼ばれるアイドルのひとりに、なったんだっ!」

雪歩「え……?」

P「ははは、まだよくわかんないかっ! 雪歩は……!」

P「アイドルアカデミー大賞……ノミネートユニットの……、リーダーになったんだよっ!!」

雪歩「……っ!!!」




818:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 21:55:04.85 ID:P46mTwMY0

入ってたのか!?




821:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:00:37.30 ID:qxtXkj/C0

―――

P(ロッソストラーダの4thシングル『First Stage』の売り上げは……、12位を記録した)

P(今週のランキングで、20位以内に入っているユニットは……IA大賞にノミネートすることができる)

P(俺達は……ついに、ここまで来たんだ……!)


雪歩「……う、うう……うわぁああ゛あぁあぁあああん!!!!!」

真美「びえええ゛えええぇえぇえ!!!!」

あずさ「も、もうっ、ふだりども……ひぐっえぐ……な、泣いちゃったら、カッコ悪いわよ~……」


P(俺達は、四人で肩を抱き合いながら……、喉がカラカラになるまで、体中の水分がぜんぶ無くなってしまうまで)

P(ただただ、声を上げて泣いていた……そうする以外に、この溢れ出る感情を表現する方法が、見つからなかったからだ)

P(……しかし、これは決して、ゴールではない)

P(ノミネートユニットになったとは言え、まだまだ上には、多くのアイドルがいる)

P(……俺達の本当の戦いは、これからだ!)

【活動36週目 おわり】




827:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:05:21.07 ID:hFejCt+80

そろそろレギュラー番組持てるか




831:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:19:45.44 ID:qxtXkj/C0

【活動41週目 765プロ事務所 朝】

P(あの運命のランキング発表の日から、約一ヶ月が経過した)

P(IA大賞ノミネートユニットになることにより、俺たちロッソストラーダの人気はうなぎのぼり!)

P(今までとはレベルの違う、大大大注目を浴びるようになった!)

P(テレビやラジオで毎日が大忙し! 目が回りそうで困っちゃう!)


P「……なんて、前は冗談めかして言っていたけど……」

P「本当にこんな日が来るなんてな! いや~、本当に、毎日毎日忙しくて困っちゃう!」

P「こいつは笑いが止まらんで! うふ、うふふふふうふ!」

小鳥「プロデューサーさんが壊れちゃった……」

P「あっ、音無さんじゃないですかっ! 今日もお綺麗で何よりですよ!」

小鳥「ぴよっ!? ず、随分ご機嫌ですね~……」

P「そりゃそうですよ! なんて言ったって、今日は……」




837:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:28:03.44 ID:qxtXkj/C0

―――

P「えーっと……うわ、どうしよう、タキシードなんて持ってないぞ」

雪歩「……プロデューサぁ~……」

P「さ、さすがに、いつもみたいな1900円のパーカーで行くのはマズイよな……?」

雪歩「プロデューサー……!」

P「……っと、やばいやばい! 書類も持っていかないと……音無さーん! 判子は……」

雪歩「……」

スゥ

雪歩「プロデューサー!!!!!!」

P「お、おう!? ゆ、雪歩じゃないか! おはよう! いつ来たんだ?」

雪歩「ずー……っと前からいましたぁ! ずー……っとプロデューサーのこと呼んでましたぁ! おはようございますぅ!」


P(そう、今日は……IA大賞ノミネート発表会!)

P(豪華客船で船旅を楽しみつつ、IA大賞にノミネートされたアイドル達をお披露目していく、国内最大級のセレモニーだ!)




841:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:38:09.79 ID:qxtXkj/C0

【セレモニー 中央エリア/トリプルスターシップ】

yamato


P(……すごい。これが、トリプルスターシップ……)

P「想像以上のでかさだな……だが! み、みんな、びびることないぞ……!」ガクガク

真美「兄ちゃん……お膝がゲラゲラ笑ってるよ~……」




843:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:39:33.24 ID:4wmsMrL00

これなんて軍艦?




844:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:39:46.34 ID:l1DqeOTf0

そのまま宇宙の彼方まで逝けそうだな




851:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:44:13.02 ID:qxtXkj/C0

―――

真美「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!」

P「ま、真美、そんなに料理にがっつくなよ……みっともないぞ」

真美「だ、だってにいひゃんこれっ! めっちゃ、めーっちゃおいしいよっ!」

P「おいおい、そんなこと言ったってそりゃ大げさってもんだろ……どれどれ」

パク

P「ホンマや」

真美「でしょー!?」

P「これは……ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!」

真美「ねえねえ、これ、タッパーに入れて持って帰っちゃダメかな? 亜美にも食べさせてあげたいよ~」

P「そんなお前、やよいみたいなこと……うめえ」




854:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:50:41.63 ID:qxtXkj/C0

―――

P「ふう……、腹ごしらえもしたところだし……」

P(しかしまだ、発表の時間までしばらくあるな)

キョロキョロ

P(しかし……よく見渡すと、本当に色んな有名人がいるもんだ)

P(ノミネートされたアイドル達と、その関係者が一堂に面しているんだもんな、そりゃそうか)

P(お、千早もいる……そうだよな、あの子も、IA大賞にノミネートされたんだった)

P(……天ヶ瀬冬馬の姿が見えないのが、少し気にかかるが……)

P(まあ、それは置いておいて……それじゃあ俺も、誰かに話しかけにいこうかな?)


1 雪歩
2 真美
3 あずさ
4 千早




863:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:58:01.63 ID:qxtXkj/C0

P(あずささんに、話しかけにいくか!)

P「えーっと……アンテナ、アンテナ……」

あずさ「……」ピョコン

P「お、いたいた! ……あずささー……ん……?」


あずさ「……ですから、その……こ、困ります~……」

??「ふふっ、そんなことつれないことを言わないでください」

??「こうしてここで、俺と貴女が出会えたこと……、運命を感じませんか?」

あずさ「う、運命は、そんな簡単に使っていい言葉じゃありません~!」


P(なんだ、あの金髪の男は? あいつもアイドル? 初めて見たな……)

P(……っと、そんな場合じゃない! あずささん、見るからに困っているからな、助けないと!)

1 ふたりの間に割って入る
2 金髪男をぶん殴る
3 その他




866以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 22:59:47.30 ID:n23Tc0zV0

あずささんの手を引いて逃走




870:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:02:12.54 ID:l1DqeOTf0

やだ…このPイケメンすぎる




871:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:05:40.01 ID:qxtXkj/C0

あずさ「わ、私、もう用事がありますから~……これで失礼しますね」

??「ああっ、待ってください、マイ☆エンジェル!」ガシッ

あずさ「……っ」

??「おっと……すみません。レディの腕を無断で掴んでしまった……」

あずさ「……あの……本当に、私、待たせている人がいるから――

P「あずささん!」

あずさ「……え? ぷ、プロデューサーさん?」

P「すみません、お待たせしました。いや、この艦、思ったより広くて迷っちゃって……」

あずさ「……」

P「さあ、行きましょう。みんな待ってますよ」

ギュッ

あずさ「! は、はい……」

P(あずささんの手……やわらかいな。んほお)




875:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:07:35.94 ID:l1DqeOTf0

イケメンかと思ったが気のせいだったぜ




879:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:11:40.09 ID:qxtXkj/C0

??「……ちょっと」

P「……なんだ? 俺達に何か、用でも?」

??「いきなり現れて、せっかく俺がめぐり合えた子猫ちゃんを奪っていくなんて……」

??「少し、マナーがなってないじゃないですか? というか君……誰?」

P「……」

あずさ「あ、あの……」

P「いいから、あずささんは黙っていてください」

P(……よし、ここは、この金髪男にこう言ってやろう)

1 まず自分から名乗るべきだろう
2 俺は、彼女の運命の人だ
3 その他




888:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:13:57.46 ID:yYXsOh8z0

担当しているユニットのメンバー全員+事務員と結婚フラグ立てて、
後々どうするつもりなんだよ




893:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:19:39.31 ID:qxtXkj/C0

P「俺は……彼女の、運命の人だっ!」

あずさ「っ!」

??「……運命の人? へえ、なかなかロマンチックじゃないですか」

P「だからもう、あずささんに付きまとうのはやめてくれ。もう俺が先約してるからな」

??「ふうん……マイ☆エンジェル、今の話、本当ですか?」

あずさ「わ、私のことですか? え、えっと……」

P「……」

あずさ「……そのとおりです。私の運命の人は……彼です」

??「……ふふっ、参ったな……。さすがに、こうなったら俺が悪者みたいですよ」




895:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:23:24.92 ID:qxtXkj/C0

??「あと……そこの紳士の君」

P「お、俺のことか?」

??「ええ。その手、離したらダメですよ? きっとすぐ、俺みたいなお邪魔虫が出てきますからね」

P「……余計なお世話だ」

??「ははっ、そうみたいですね!」


ピンポンパンポーン

『……皆様、お待たせしました……もう間も無く、セレモニーを……』


??「……おっと、俺もそろそろ行かないと。冬馬に怒られちゃうかな」

P「……冬馬? お、おい、今なんて……」

??「それじゃあふたりとも、いつまでもお幸せに。チャオ☆」




899:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:30:49.69 ID:mV/IyQVb0

北斗去り際かっこいいな




900:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:31:48.20 ID:qxtXkj/C0

P「……」

P(冬馬って、あの……天ヶ瀬冬馬のことか?)

あずさ「あの、プロデューサーさん……?」

P「あ、ああ、すみませんあずささん。とっさのこととは言え、あんなこと言っちゃって……」

あずさ「い、いえ、いいんですっ、私も助かりましたから~。……それよりも」

P「なんですか?」

あずさ「運命の人、って……その言葉、どこでお聞きになられたんですか?」

P「え……?」

あずさ「私、プロデューサーさんに、そういう話……したこと、なかったと思うんですけれど」

P(……そういう話って、何の話だ?)

P(まあ、とにかく……実はあの言葉、ただパッと思いついただけなんだよな……)

P(だけどなんとなく、言い出しづらい雰囲気だ……よし、ここは、こう言ってみることにしよう!)

1 パッと思いついただけです
2 俺はあずささんのことなら、なんでも知っていますから
3 その他




913:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:42:39.36 ID:qxtXkj/C0

P「俺はあずささんのことなら、なんでも知っていますから」

あずさ「え……?」

P「あ、す、ストーカー的な意味じゃあないですよ? ただ……」

P「これまで、決して長くはない時間だったけど……俺達は、いつも一緒でした」

あずさ「……そうですね」

P「いつだって、俺はあずささんのことを見てきたんですよ……迷子にならないか、心配で」

あずさ「……ふふっ♪ いつも心配かけて、ごめんなさいね」

P「そこが、あずささんの魅力でもあります。ほっとけない、目を離せない……あなたはそんな女性だ」

あずさ「……っ」

P「……だからもちろん、あずささんがロマンチックな恋愛に憧れていることだって、ちゃんと知っています」

P「正直に言って……『運命の人』という言葉は、俺がパッと思いついた言葉なんですよ」

P「あずささんのことを思い浮かべたとき、きっと……その隣にいるのは、そういう言葉が似合う人なんだろうな、と思って」




915:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:46:22.93 ID:ixakBvO90

このP・・・完全に落としにきてる




917:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:52:51.44 ID:qxtXkj/C0

P「さあ、俺達もそろそろ、行きましょうか!」

あずさ「……はい」

ギュッ

P「……って、す、すすすみませんっ! つい、手を握ったまんまで……」

あずさ「……手を離さないでください、プロデューサーさん」

P「え?」

あずさ「私、実は……さっきのこと思い出すと、こわくてこわくて……、もう一人じゃ歩けないんですー♪」

P「……ははは。よし、わかりました!」

P「それじゃあ……エスコートさせてもらいますね! 俺なんかで、申し訳ないけど」

あずさ「ふふっ、プロデューサーさんだから、いいんですよ♪ よろしくお願いします~」

―――

あずさ「……プロデューサーさん?」

P「はい、どうかしたんですか?」

あずさ「私……、案外、ずるい女なんですよ? なーんてね……ふふふっ」

P(……こういう、イタズラを企んでいるような子どもっぽい笑顔も……あずささんの素敵なところだな)




923:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/29(水) 23:59:25.00 ID:qxtXkj/C0

【セレモニー】

司会『……皆様、大変長らくお待たせしました! これより、IA大賞ノミネート発表会を開催します!』

ワーワー!

P(ついに、セレモニーが始まった!)

P(今日の発表会では、IA大賞にノミネートされたアイドル達が、順々に歌を披露するということになっている)

P(晴れの舞台……みんな、頑張れよ!)

司会『……ではさっそく参りましょう! エントリナンバー1番……』

司会『ロッソストラーダの皆さんです!』

雪歩「えっ」

真美「えっ」

あずさ「えっ」

P「え!!? い、一番!? き、聞いてないぞ!!」




926:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:05:10.19 ID:PZTC9QII0

司会『発表する順番は、事前に通知したはずでしょ! さあさあ、ステージの上へどうぞっ!』

P「くそう……お、俺としたことが確認していなかった……!」

雪歩「あ、あう、あううう……」ガチガチ

P「と、とにかく、いってこい!」

雪歩「むむむ無理ですぅ! わ、私、まだ何を言うか、全然頭に入ってなくてぇ……!」

雪歩「しししかもトップバッターなんて聞いてないですぅ! あうう……!」

P(リーダーの雪歩が、突然の事態に混乱してしまった……)

P(よし、ここは……雪歩を落ち着かせるために、こう言ってやろう!)

1 雪歩、愛してる
2 雪歩、深呼吸をするんだ
3 その他




934:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:09:06.35 ID:PZTC9QII0

P「雪歩、落ち着いて……深呼吸をするんだ」

雪歩「し、しんこきゅう……」

P「はい、吸って……」

雪歩「……すぅー……」

P「……ゆっくり吐いて」

雪歩「……はぁー……」

P「もう一度だ。今度は……今まで歌ってきた歌のことを、思い出しながらな」

雪歩「うた、ですかぁ? えーっと……」

P「はい、吸ってー……」

雪歩「は、はいっ……!」




937:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:14:11.52 ID:PZTC9QII0

雪歩「……すうー……」


 ― Kosmos, Cosmos 飛び出してゆく ―

雪歩(Kosmos, Cosmos……私達の、最初の歌)

雪歩(初めてみんなでレッスンして、初めてCDにして……初めて、フェスで歌った、思い出の曲)


雪歩「……はぁー……」


 ― デートしてくれますか? ―

雪歩(Do-Dai……真美ちゃんが大好きだった、恋する女の子の歌)

雪歩(私達はこの歌で……真ちゃん達、ゼノグラシアに勝ったんだっけ……)




939:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:21:17.77 ID:PZTC9QII0

雪歩「……すうー……」


 ― ありがとう ありがとう 愛をありがとう ―

雪歩(THE 愛……)

雪歩(この曲のPVを撮影しに行った、あの北東の空のことを、隣にいてくれたあなたのことを、私は忘れない)


雪歩「……はぁー……」


 ― It's my first stage ―

雪歩(First Stage……)

雪歩(Kosmos, Cosmosと同じくらい、私が大好きな曲。私達を、この舞台まで連れてきてくれた……大切な歌)


雪歩(みんなみんな……数え切れないほどの思い出がつまった……私達の、大切な宝物)




941:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:27:57.87 ID:PZTC9QII0

―――

雪歩「……みんな、行きましょう!」

真美「うんっ!」

あずさ「はーい!」

P「よし……めいっぱい、アピールしてこい!」

みんな「はいっ!」


P(……雪歩はどうやら、落ち着きを取り戻せたようだな)

P(歌は、彼女達の歩みそのものだ……それが雪歩にとっては、何よりも大きな力になってくれたんだろう)

P(がんばれ……雪歩……!)




943:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:39:39.80 ID:PZTC9QII0

―――

P(その後……雪歩達は、立派にその役目を果たすことができた)


 『私達のファンと、私達を見守ってきてくれた、全ての人のために……歌います』


P(雪歩……)

P(IA大賞ノミネートアイドルのリーダーとしてふさわしい、素晴らしいスピーチだったぞ!)

P(こんな大舞台に立てたお前達のことを、俺は誇りに思うよ……!)

―――

P(しかし……喜んでいられるのも束の間であった)

P(俺達は、すっかり忘れていたのだ。この男のことを……)


司会『……それではここで! スペシャルプレゼンターを紹介します!』

P「……なんだ? プレゼンターだって?」




947:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:45:47.89 ID:PZTC9QII0

黒井『……ご紹介ありがとう! 私は961プロダクションの社長、黒井崇男だ』


P「……!?」

P(あの人は……黒井社長!?)


黒井『さて……勘の鋭い皆様なら既にご存知でしょう。真のスターの存在に!』

黒井『IA賞レースに突如現れ、圧倒的強さを誇りながらも……』

黒井『これまで、多くの謎に包まれてきた、輝ける巨星……!』

黒井『彼らの正体をこれまで明かさなかったことを、どうぞお許し願いたい!』


黒井『しかし今夜! あなたは、歴史の立会い人となる!』

黒井『それでは紹介しましょう! ……961プロダクション所属アイドル……!』


黒井『ジュピター!!!』




954:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 00:56:58.72 ID:PZTC9QII0

【セレモニー終了後 テラス】

ザザァ…… ザザァ……

P「……」

P(圧倒的だった……プレゼンも、ステージも、歌もダンスも……)

P(ジュピター……まさか961プロダクションが、あんな隠し玉を持っているとは……!)


P(ジュピターのリーダーは、天ヶ瀬冬馬)

P(俺達と幾度となくぶつかってきた、あの少年だ)

P(そして、もうふたり……伊集院北斗と、御手洗翔太)

P(先ほどあずささんをナンパしていた金髪の男は、この北斗だったのだ)

P(あとえっと、おてあらい? 彼に関しては、よくわからない。印象薄かったし……)


P「とにかくふたりとも、冬馬に負けず劣らずの実力者だということだけは、わかった」

P「しかもそれが、三人ユニットを組むなんて……」

P「……はぁ。これから先、あんな奴らを相手にしていかないといけないのか……」




957:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:03:44.27 ID:PZTC9QII0

 ザザァ……
        ザザァ……

雪歩「……プロデューサー……」

P「ん、ああ……雪歩か」

P(いかんいかん、雪歩の前でこんな顔をしていてはいけないな)

P「……どうしたんだ? 雪歩も、風に当たりに?」

雪歩「はい……」

P「……」

雪歩「すごかったですね……ジュピターさん達」

P「そうだな……だけど、気にしすぎることはないぞ」

P「雪歩達は今まで通り、今までのやり方で、アイドルを続けてくれればいいんだ」

雪歩「……」




960:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:09:13.41 ID:PZTC9QII0

雪歩「……あの、プロデューサー?」

P「……」

雪歩「うう……な、何かあったんですか? なんだか、こわい顔してますぅ……」

P「え? あ、ああ、すまない……ちょっと、寒くなってしまったのかもしれないな」

雪歩「本当に、それだけですかぁ……?」

P「……そうだよ。さあ、そろそろ戻ろうか」

雪歩「……っ……ま、待ってくださいっ!」

P「……」

雪歩「プロデューサー、あの……もし違ってたら、ごめんなさい。でも……」

P「……なんだ?」

雪歩「……もしかして、私達になにか……」


雪歩「隠し事を……、していませんか……?」




962:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:16:55.92 ID:PZTC9QII0

P「……なんで、そんなこと……」

雪歩「女の勘ですぅ……」

P「はは……それを言われたら、もうお手上げとしか言いようがない」


P(隠し事か……)

P(IA大賞にノミネートされたことで、すっかり浮かれ気分になって……)

P(……いや、浮かれていただけじゃない。俺はずっと、目を背けていたんだ)

P(俺達の間にいずれ別れが訪れるという事実が、はっきりと現れたということに……)


P(俺は、雪歩に……)

1 すべて話す
2 ……




969:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:24:06.99 ID:PZTC9QII0

P「……」

雪歩「……えへへ……なんにも、教えてくれないんですね」

P「……すまない。まだ、自分の中で、整理がついていないんだ」

雪歩「プロデューサーが……何を抱えているか、私にはわかりません」

雪歩「きっと、私なんかじゃ……頼りないから、だって、それもわかってます……」

P「そ、そんなことは――

雪歩「じゃあ言ってくださいっ!! 話してくださいっ!!」

雪歩「い、いいえ……話してくれなくても、いい……でも、でも、せめて……!」

雪歩「これだけは、確認させてくださいっ……あの日交わした、約束をっ!!」

P「……」

雪歩「プロデューサーは……」


雪歩「……これからも、ずっとずーっと……」

雪歩「私たちと、一緒にいてくれるんですよね……?」




971:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:26:21.28 ID:TLtD30uo0

これはキツいな




976:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:31:33.21 ID:PZTC9QII0

P「……」

雪歩「……ど、どうして……っ……どうして何も言ってくれないんですかぁ……!」

雪歩「それじゃあ、まるで……いつまでも一緒にいるなんて、無理、って言われてるみたいですぅ……!」

P「……すまない」

雪歩「……! う、うう……」

ポロポロ…


雪歩「うわあ゛あぁああん!!!!」




982:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 01:37:13.56 ID:PZTC9QII0

―――

P(大声を上げて泣き続ける雪歩の肩を……、俺はかつてのように、抱いてやることは出来なかった)

P(俺には、言えなかった。雪歩に対して、どんな言葉をかけてやればいいのか……わからなかったんだ)


P(ずっとずっと、一緒にいる。隣にいて、歩き続けてやる)

P(今まで、俺が雪歩に対してかけ続けた言葉は……)

P(きっと、今まさに、彼女の中で……すべて『ウソ』という言葉で塗りつぶされてしまっているのだろう)


P(……俺達は、これからどうすればいいんだろう)

P(IA大賞、トップアイドルの夢……)

P(それらがすべて……どこか、遠い遠い世界の話のように、このときの俺は感じてしまっていた)


おわり