115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 19:57:15.13 ID:+VOXsisWo
P「おはようございます」ビューティーボイス
小鳥「あ、プロデューサーさん、おはようございます」
雪歩「おはようございます。どうぞ」ススッ
P「おっ、新しいお茶かな? ありがとう」コクッ
雪歩「はいっ、ちょっといつもとは趣向を変えてみて。ルフナです」
P「ルフナ?」
雪歩「スリランカのサバラグムワ地方の紅茶です。少し癖がありますけど、重みが何故かほっとするお茶ですぅ」
P・小鳥「「へーー」」ゴクゴク
P「うん、確かに。昨日は夜が遅くて疲れが残ってるからな……ありがたいよ、雪歩」
雪歩「えへへ……」
P「おはようございます」ビューティーボイス
小鳥「あ、プロデューサーさん、おはようございます」
雪歩「おはようございます。どうぞ」ススッ
P「おっ、新しいお茶かな? ありがとう」コクッ
雪歩「はいっ、ちょっといつもとは趣向を変えてみて。ルフナです」
P「ルフナ?」
雪歩「スリランカのサバラグムワ地方の紅茶です。少し癖がありますけど、重みが何故かほっとするお茶ですぅ」
P・小鳥「「へーー」」ゴクゴク
P「うん、確かに。昨日は夜が遅くて疲れが残ってるからな……ありがたいよ、雪歩」
雪歩「えへへ……」
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:02:45.62 ID:+VOXsisWo
小鳥「そういえば、今日はそっちなんですね」Pノカミノケイジリイジリ
P「悲しみと共に……」ズズッ
雪歩「わ、私は話しやすくて嬉しいかなー、なんて……」
P「そうか……普段は話しづらいか……プレッシャーか……」
雪歩「あっ! いえ、そういうわけじゃっ!」
P「わたくしめなど、犬でございます……」
雪歩「ぷ、ぷろでゅーさぁ!」
小鳥(若干めんどくさいぴよ……)
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:06:25.57 ID:+VOXsisWo
(prrrrr)
小鳥「あ、電話。もしもし」
小鳥「はい、はい……あぁ……」
小鳥「はい……分かりました。絶対にそこから動かないでくださいね!」
ガチャン
P「どうしたんです?」
小鳥「あずささんが……」
P「あー……今どちらですって? 確か今日の収録は柏d」
小鳥「芝浦ふ頭……」
P「えっ」
小鳥「………芝浦ふ頭……」
P「やべぇよ……やべぇよ……」ビューティーボイス
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:10:50.00 ID:+VOXsisWo
雪歩「そ、そんなに大変なんですか……?」
P「今日のスタッフさんは時間に厳しいことで有名でな……くそっ、やっぱ無理してでも俺が連れてくんだった!」
小鳥「今からダッシュで迎えに行けば、ギリギリ間に合うかもしれません!」
P「よっしゃ男Pを見せたらァ!!」ビューティーボイス
P「行ってきまぁす!!」
小鳥「行ってらっしゃーい」
雪歩「が、頑張ってくださいね!」
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:15:22.62 ID:+VOXsisWo
~芝浦ふ頭~
P「なんであの人はこんな場所に……」
P「えーと、改札手前の……」
あずさ「ふんふんふ~ん♪」
P「あぁもうあの人はイヤホン付けて暢気に鼻歌なんて!」
あずさ「あーゆーれでぃっ♪ みーりょくのレディのPUSHすた~とっ♪」
P「しかも他人の曲ぅ!」
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:20:26.07 ID:+VOXsisWo
P「あずささん!」
あずさ「あら? えっと~……?」
P「ほらほら急いで! 柏じゃ今からギリギリですよ!」
あずさ「は、はい~?」
P「あと今日は持ち歌歌うんですから、せめてそっちの鼻歌をですね!」
あずさ「あ、あらあら~?」
(ぎゅっ)
あずさ「あ……」
P「ほら、急ぎますよ!」
あずさ「は、はい~!」
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:25:31.50 ID:+VOXsisWo
~電車内~
P「ふいー……一息つける……」
あずさ「なんだかご迷惑をおかけしてしまってすみません」
P「いえ、今日に始まったことじゃないですし」
あずさ「そんなに知られているんですか? お恥ずかしいです~」
P「? 今更何を……もうどれだけ一緒にやってきたと思ってるんですか」
あずさ「あ、す、すみません、そうでしたか~? 私、人覚えが悪くて……」
P「えっ」
あずさ「えっ」
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:34:41.70 ID:+VOXsisWo
P(えっ、嘘だろ? あずささん若年性?)
あずさ「失礼なのは重々承知しているのですが……お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか~……?」
P(あずささん……)ツツゥ
あずさ「ど、どうして涙を……そんなにショックでしたか?」オロオロ
P「いえ……いいんです」
P(あずささんが俺のことを忘れていようと)
あずさ「……?」アセアセ
P「俺にとって、あずささんは大切なアイドルです」ナミダフキフキ
あずさ「え?」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:40:15.34 ID:+VOXsisWo
P「自己紹介が遅れてすみません。私、Pと申します」
あずさ「えっ」
P(そうだ。俺とあずささんは、今日、ここから始まるんだ)
あずさ「あの」
P「きっと、貴女の事を765プロの一員として、トップアイドルへ導いて見せます」
P(できるさ。俺とあずささんと、みんななら。また、最初から――)
P「よろしく、お願いしm あずさ「プロデューサーさんだったんですね~」」
P「……What're you saying?」
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:44:24.95 ID:+VOXsisWo
ヨースルニツマリ....
P「そういえばあの日以降、こっちの時は一度もお会いしてませんでしたっけ」ビューティークールフェイス
あずさ「はい~、写真は以前、伊織ちゃんに見せていただいたんですけど」
P「まぁ覚えてなくても仕方ないか……」
あずさ「紛らわしくてすみません」
P「いえいえ、とんでもない! こちらこそすみません!」
あずさ「それで、ええと」
P「はい?」
あずさ「非常に申し上げにくいのですが~」
P「どうぞどうぞ、なんなりとおっしゃってください」
あずさ「乗り過ごしてません?」
P「」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:52:13.29 ID:+VOXsisWo
~スタジオ!~
P「はい、はい……申し訳ありません!」
あずさ「すみません~……」
P「はい、次回からはこのようなことがないように……はい! ありがとうございます!」
あずさ「し、失礼いたしましたぁ~!」
(バタン)
P「ふぅ……なんとか事無きを得ましたね……」パタパタ
あずさ「ご迷惑をおかけしました……」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:58:10.00 ID:+VOXsisWo
P「しかし、『P君ならもっと上手くやるだろう』と叱られた日には、喜べばいいのか悲しめばいいのか……」
あずさ「ふふ、褒め言葉として受け取っておきましょう」
P「はー……しかし私も本格的に、こっちで仕事する時の身の振りを、真剣に考えないといけないですね」
あずさ「プロデューサーさん、今、私って……」
P「こっちで仕事する時はなるべく口調に気を付けてるんです。貴音に言われて」
あずさ「貴音ちゃんもマメなのねぇ」
P「ぶっちゃけ七割は律子の真似ですけどね」
あずさ「あぁ~、道理であまり違和感がないと思いました~」ポン
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:05:35.53 ID:+VOXsisWo
あずさ「そのスーツは?」
P「あー、今は事務所の予備を借りてます。流石にこう定期的にあるようだと、そろそろ買っちゃってもいい気もするんですけどね」
あずさ「そうですね~。プロデューサーさん、折角美人さんなのに安っぽいスーツは勿体ないですよ~?」
P「いや、まぁ……実を言うと最近、買いに行く暇がないんですよね。忙しくなっちゃって……」
あずさ「そういえば、こうしてご一緒するのも久しぶりですね」
P「ただでさえ竜宮小町は律子の担当で、会う機会が少ないですからね」
あずさ「私としては、もう少し事務所のみんなともお話したいのですけれど~」
P「折角波に乗ってる時期ですから、頑張りましょう。地位が不動のものになれば、もう少し余裕が出てきますよ」
あずさ「そうですね、頑張りましょう。お~♪」
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:14:27.49 ID:+VOXsisWo
あずさ「プロデューサーさん、今日はお仕事は……?」
P「元々は事務仕事の予定だったんですが、昨日ちょっと残業して片付けたので、ぶっちゃけると半オフみたいな感じだったんです」
あずさ「あらあら~……」
P「その空きの間にでもスーツを買おうと思ってて」
あずさ「申し訳ありません……」
P「あ、いや、全然良いんですよ! スーツいくらでも買う機会はありますし!」
P「………でも、もう少しスタイリッシュなのがいいなぁ」ピラピラ
あずさ「……ふふ」
P「え、どうしました?」
あずさ「なんだかプロデューサーさん、時々すごく女の子らしいなぁって思って」
P「なななななにをおっしゃいますかわったーゆーせいいんぐ?!」アタフタ
あずさ「うふふ、なんだか可愛いわ」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:18:42.07 ID:+VOXsisWo
P「と、年上をからかわない!」
あずさ「あら、でも年上には見えませんよ?」
P「うっ」
(推定身長:P(メタモルフォーゼ)…160cmちょい)
P「そ、それは、この前貴音と並んでても思いましたけど……背伸びしても勝てん!」
あずさ「うふふ、やっぱりプロデューサーさん、なんだか可愛いわ~」
P「見た目は年下でも実際には年上ですから! あずささん以上小鳥さん未満ですから!!」
あずさ「いい子いい子♪」ナデナデ
P「こらぁ!」カッ
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:24:56.41 ID:+VOXsisWo
あずさ「プロデューサーさーん?」
P「……」
あずさ「ご機嫌、直してくださ~い?」
P「……」フンッ
あずさ「くすくす、拗ねてるところも可愛いわ~」
P「もーっ! もーっ!」
あずさ「ふふ、ごめんなさい。ちょっと意地悪しすぎちゃいました」
P「あずささんはいけずです……」コワイロ
あずさ「ほら、収録が始まっちゃうから行きましょう?」
P「そんな子供をあやす様な声で……」
P「百歩譲って、年下にしか見えないとしましょう」
P「でも、子供扱いはないんじゃないかと、私思うんですよ!」
あずさ「ほら、普段頼もしい方がふとした時に弱みを見せると、可愛く思っちゃいません~?」
P「…………気持ちは、分かりますけど」
あずさ「はい~♪」
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:34:29.47 ID:+VOXsisWo
~収録開始!~
あずさ「ええと、セッティングの方は……あ、はい~、すみません~」
P「どうしました?」
あずさ「いつ頃入ればいいのかお聞きしようとしたら、自分では詳細が分からないと言われてしまいまして~」
P「ああ、あの辺りの私服の人達はたぶん設営のアルバイトですよ。スタッフに聞いてきましょうか?」
あずさ「あ、では……」
バイト「すみません! 三浦あずささんでよろしいでしょうか?」
P「あ、はい、こちらg」
バイト「スケジュールが押してしまっててすみません! ささ、どうぞこちらへ」
P「え? あ、ちょ」
バイト「でもスーツで来るアイドルの人なんて珍しいなぁ」
あずさ「あ、えっと、私が三浦あずさで……」
バイト「え? あっ……え?」
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:41:59.53 ID:CO/NTndAO
女性化して一年経ってないならある意味0歳なのでは…
つまりアイドル達全員をお姉様と呼べるのでは…とピヨピヨした何かを受信した
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:43:02.95 ID:+VOXsisWo
>>136
つまり、合法的にやよいお姉ちゃん、だと……?!
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:42:16.76 ID:+VOXsisWo
~収録後!~
P「危ない……あと一歩でお茶の間に新種が発見あずさっちが流れるところだった……」
あずさ「抜けてるバイトさんでしたね~」
P「一体どういう目をしてるんだ……」
あずさ「そんな日もあるんじゃないかな~?とか思ったり……」
P「でも、律子と一緒にいて間違われることとかってあります?」
あずさ「ん~、律子さんとご一緒するような現場で、バイトさんに呼ばれることは殆どありませんでしたから……」
P「まぁ、それに仕事モードの律子は見るからにバリバリキャリアウーマンにしか見えませんからね」
あずさ「ふふっ、それだけプロデューサーさんが美人さんだということですよ~」
P「いずれにせよ、遅刻はこれでチャラかな?」
あずさ「今度はこちらが謝られてしまいましたね」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:48:32.27 ID:+VOXsisWo
P「今日はお仕事はこれだけでしたっけ」
あずさ「はい~。ですので、一度事務所に戻ってから、自主レッスンでもしようかと」
P「向上心も大切ですけど、竜宮小町は忙しいんだから、こういう時合間くらい羽を伸ばさないと倒れちゃいますよ?」
あずさ「ん~、確かにそうですけれど……」ヒトサシユビアゴアテテ
P「あずささん?」
あずさ「……!」ポン
あずさ「プロデューサーさん、この後はお暇ですか?」
P「え? まぁ空けられないことはありませんが」
あずさ「でしたら、今から一緒にスーツを買いに行きましょう~」
P「今からですか?」
あずさ「おしゃれは美希ちゃん達みたいには教えてあげられませんけれど……スーツくらいでしたら、私でも見てあげられるかなー?と思って」
P「そんな、悪いですよ……」
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:58:32.07 ID:+VOXsisWo
トイイツツ
P「ちゃっかり銀座まで来てしまった」
あずさ「うーん、どんなのが良いかしら~」
P「スカートは、流石にスカートはNGで」
あずさ「そうねぇ、そうなるとやっぱり、律子さんに近い感じかしら~」
P「そうですね、あれくらいなら余り苦も」
あずさ「ブランドとかは気を遣います?」
P「一応営業職ですし、それなりの場に行く場合もありますから、多少は……」
あずさ「んー、そうしたらこの辺りを……」ポチポチ
P「? 何してるんです?」
あずさ「ふふっ、ヒ・ミ・ツ、です♪」
P「?」
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:59:25.98 ID:QwHgeJhDO
小鳥お姉・・・なんでもない
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 22:06:53.24 ID:+VOXsisWo
あずさ「そうだ!」ポンッ
P「どうしました?」
あずさ「どこかでお茶しません?」
P「え? いや、スーツを見るんじゃ……?」
あずさ「いいからいいから♪ 一度、プロデューサーさんとのんびり気兼ねなくご一緒して見たかったんです~」
P「そんな……あずささんのお誘いなら、時間さえ合えばいつでもお付き合いしますよ」
あずさ「だって、その……普段だと、やっぱり、つい意識してしまうと言いますか……」カァッ
P「……確かに、今を時めくアイドルが男とお茶してるなんて、パパラッチされたら大変ですしね」
あずさ「……」ジーッ
P「えっ、な、なんですか?」
あずさ「……いえ、なんでもありません」プイッ
P「え゙っ、私またなんかしちゃいました?!」
あずさ(また、って……)
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:12:24.77 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「このお店です」
P「わー、店頭展示のタルト美味しそうですね……って、まだ怒ってます?」
あずさ「そんなことないですけれど?」
P(やべぇ……こえぇよ……)
P「な、なんか奢りますよ!」
あずさ「いいえ!」
P(ビクゥッ)
あずさ「奢り奢られではなく、対等に、一緒に食べに来るのが大切なんです」
P「……そ、その極意は?」
あずさ「友達と一緒って、幸せになるんですよ~♪」
P(あ、コレ元女子大生や)
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:24:43.78 ID:ZMDeXFhQo
~喫茶店『バージェス』~
(カランコロ-ン)
(イラッシャイマセー)
あずさ「二人です~」
店員「はい、こちらのお席へどうぞ」
P「あ、どうも」
(ストン)
あずさ「メニュー♪ メニュー♪」ペラペラ
P「……」
あずさ「……あら、プロデューサーさん、どうしました?」
P「いや、なんというか……」
あずさ「?」
P「あずささんも、今時の若い女性なんだな、と思いまして……」
あずさ「………」
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:31:38.20 ID:ZMDeXFhQo
(ペシン)
\アラー?/
あずさ「もうっ、プロデューサーさんは……」
P(でも頭を軽く叩くだけな辺り、やっぱりあずささんは優しい)
あずさ「私だってまだ21歳ですよ?」
P「そうですよね、四年制大学だったらまだ後輩扱いされる時がありますからね……」
あずさ「失礼しちゃいます」
P「でもやっぱり、普段事務所だとお姉さんポジションだから、つい大人びて見えてしまって」
あずさ「流石に春香ちゃん達に混ざってキャーキャーは出来ないし、律子さんや貴音ちゃん始め、年齢近い人たちはすごく大人っぽいですし……」
P(律子は意外とイケるんじゃないかなぁ)
あずさ「なんだか、隙間にぽつんと居る感じになってしまって……」
P(……悩むこともあったんだろうな)
P「気付いてあげられなくて……すみません」
あずさ「ううん、いいんです。その代わり……」
P「?」
あずさ「これからは、こうして時々付き合ってくださいね♪」ニコッ
P「っ」
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:36:49.76 ID:ZMDeXFhQo
P(そうだ……すっかり忘れてた……)
あずさ「なーににしよっかな~♪」
P(あずささんも基本はイマドキの女の子だし)
P(何より……)チラッ
あずさ「ふんふ~ん♪」
P(流石はアイドル、現在は同性の俺の目から見てもあの笑顔は反則だ……)
P(成程、これまではお姉さんポジションを売りにしていたけれども、同年代の同性から見ても接しやすい友達キャラクター、という路線でも、新しいファン層を発掘できるかもしれない)
あずさ「プロデューサーさんは何になさいますか~?」
P(ファン層の発掘か……)
あずさ「発掘リストをどうぞ~」
P「えっ、発掘?!」ガバァッ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:40:00.74 ID:ZMDeXFhQo
P「あずささん……俺と同じことを……!!」
あずさ「プロデューサーさん、一人称一人称」
P「やっぱり、そういう路線もいけますよね!」
あずさ「は、はぁ……? とりあえず注文を決めないと……」
P「あっ、す、すみません! 舞い上がってしまって……はい、注文を決めましょう!」
P「ええと、メニューは……随分凝った表紙ですねぇ」
『発掘リスト』
P「……ンン?」
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:46:01.16 ID:ZMDeXFhQo
(ペラリ)
P「ええとあずささん」
あずさ「はい~?」
P「この喫茶店の店名、なんでしたっけ」
あずさ「バージェスですよ~?」
P「」
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:49:39.91 ID:ZMDeXFhQo
P「あずささんは何を注文するんです?」
あずさ「私はこのオパビニアセットを発掘しようかと~」
P「あずささんあなたあんな五つ目のクリーチャーがお望みなんですか!」バンバン
あずさ「あの触手みたいなの、可愛いじゃないですか~」
P「うぐっ、一理ある……一理ありますが……」
P「ここはアイシュアイア一択でしょう!」
あずさ「えっ、それは……」ドンビキー
P「いや待て、今はそういう話ではない」
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:52:03.20 ID:ZMDeXFhQo
P「ここの店長は何を考えてこんなメニューにしたんだ……」
あずさ「出てくるのは普通のケーキや飲み物ですよ?」
P「尚更分からない……」
あずさ「いいじゃないですか、可愛いくて~♪」
P「ここには良く来られるんですか?」
あずさ「はい~、友美とか短大時代の友達とたまに」
P「あずささん、私にはイマドキ女子の感性が分からないですよ……」
あずさ「とりあえずお決まりみたいなので、注文しちゃいますね~」
P「はい……お願いします……」
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:55:55.96 ID:ZMDeXFhQo
店員「オパビニアとアイシュアイアのセットをお持ちいたしました」
あずさ「ありがとうございます」ニコリ
P「良かった……普通のケーキセットだ……」
店員「では、ご存分にご発掘ください」スタスタスタ
P「そのセリフも分からない……私には何も分からないよ……」
あずさ「まあまあ、ケーキも来たことですし、メニューの事は忘れていただいちゃいましょう~」
P「そうですね……明日にでも律子に聞いてみよう……」
(サクッ)
P「……わっ、このかぼちゃのタルト、抵抗感なくフォークが真っ直ぐ……」
P「断面は綺麗にフィリングが均一に……」
P「タルト生地はボロボロと崩れることなく、しっとり感と硬さを併せ持つ感触で……」
P「口に運ぶと……」パクッ
P「……」
P「ワァォ!!!!」
164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:59:08.64 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「うふふ、そんなグルメ番組みたいに仰らなくても……」パクッ
あずさ(モグモグ)
あずさ「うん、やっぱりここのモンブラン、美味しいわ~」
P「栗もかぼちゃも、秋の味覚ですからね」
あずさ「季節感が良いわよねぇ~」
あずさ「……あっ」ティンッ
P「どうかしました?」
あずさ「折角美味しいケーキなんですし、食べさせ合いっ子しちゃいましょう!」
P「ほう、今の気温は16℃か」
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:04:51.21 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさ~んっ♪」
P「明日の天気は曇りのち雨か……」
あずさ「はい、あ~ん♪」
P「ふむ、961プロに不正経理の疑い……黒井社長、後手に回りましたね」
あずさ「プロデューサーさ~ん……」
P「あそこのビル、来週からイルミネーション開始かぁ、ロマンティック」キャンセルジャナイヨ
あずさ「えいっ♪」
P「あっぷぉ?!」
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:08:46.15 ID:ZMDeXFhQo
P「……」モグモグ
あずさ「うふふ」
P「……」ゴクン
あずさ「いかがです~?」
P「……うまいっ!」
あずさ「やった~♪」
P「じゃなくてですよあずささん!!」
あずさ「あ、あら~?」
P「ほらぁ……周りのお客さん見てるぅ……」
あずさ「ちょっと恥ずかしいです」ポッ
P「あなたがやったのあなたが! スキャンダルになったらどうするんです!?」
あずさ「でも今は女の子同士だから、問題ないですよ?」
P「まるで免罪符のように……」
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:14:24.17 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさん」
P「はぁ……なんです?」
あずさ「今、私のモンブラン、食べましたよね?」
P「ええ、美味しかったですが何か」
あずさ「あーん、してください♪」
P「ええと、明日のスケジュールはっと」
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:20:09.87 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさんっ!」
P「わ、分かりましたよ! やりますから!」
あずさ「うふふ」
P「ホントに……強情な時は強情なんですから……」
あずさ「女の子は強かなんですよ?」
P「765プロを見てるとつくづく思いますよ……はい、あーん」
あずさ「あーんっ♪」パクッ
P「どうです?」
あずさ「んー♪」ニコニコ
P「あはは、言わずもがなですね」
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:24:44.83 ID:ZMDeXFhQo
オイシクメシアガッテ
あずさ「ここの紅茶、やっぱり美味しいわぁ。プロデューサーさんはコーヒーを?」ホウッ
P「ええ、紅茶は朝、雪歩にもらったので。それに好きなんです、色んな店のオリジナルブレンドを知るのが」
あずさ「あ、分かります。私もカフェ巡り、好きなので~」
P「そういえばそうでしたね。このお店もその中で?」
あずさ「いえ、ここは友美に教えてもらって」
P(俺の中でまだ見ぬ友美さん像がどんどん造られていく……)
あずさ「お気に入りの店は他にもいくつかありますから、良かったらまた行きませんか?」
P「ええ、時間が合う時でしたら、よろこんで」
あずさ「ふふっ、楽しみです」
170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:31:13.00 ID:ZMDeXFhQo
P「っとと、そろそろ出ましょうか」
あずさ「そうですね」カチカチ
P「あれ、携帯で何やってるんです?」
あずさ「友美に喫茶店の写真、送ろうと思って。ツーショットでもいいでしょうか?」
P「えっ、写真……ま、まぁいいですけど……」
あずさ「ふふっ。店員さ~ん、写真撮ってもらってもいいですか~?」
P「こうして見てると本当に女子大生だな……」
\ハイ、シドネイア/
(パシャッ)
\ソノカケゴエハDo-NanDai/
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:42:51.11 ID:ZMDeXFhQo
店員「ありがとうございます。お会計は……?」
あずさ「プロデューサーさん?」チラッ
P「はいはい」
あずさ「……せーのっ」
P・あずさ「「別々でっ♪」」
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:47:12.11 ID:ZMDeXFhQo
ミセヲデマシテ
P「アイドル事務所の男プロデューサーだが、担当アイドルと女子会をした件について、と……」
あずさ「今は女性なんですから、問題ないですよ~?」
P「うぐっ……デジャヴュが……いや同じようなこと言ったわコレ」
P「でもメニューはともかく、いいお店でしたね」
あずさ「身体も暖まりましたしね~」
P「最初、よどみなく道案内されたので、逆に恐怖を感じましたよ」
あずさ「あ、あらあら~?」
P「まさか、あずささんが銀座を攻略していたなんて……」
あずさ「そんな、攻略だなんて~♪」ペシペシ
P(嬉しそうに肩をぺしぺししてくるあずささん可愛い)
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:56:01.43 ID:ZMDeXFhQo
P「そういやさっきの写真、なんて言って送ったんです?」
あずさ「事務所の友達と一緒に、って書いちゃいました」
P「事務所の友達かぁ……」
あずさ「だ、だってさっき、友達感覚でお付き合いしていただけるって、プロデューサーさんが……」
P「あはは、それはいいのいいの、ちょっと不思議だなって思っただけですから」
あずさ「ちょっと感覚、違いますか~……?」
P「ううん、私も大学生の雰囲気、分かりますから。昔に戻ったみたいで、ちょっと可笑しくて」
あずさ「そうですか、うふふ……って、あら? プロデューサーさん、さっきから少し話し方が……?」
P「あぁ、どうも時間の経過と共に、中身もだんだん女の子になってくるらしくて」
あずさ「もういつの間にか、夕方に近いです」
P「ま、朝起きればいつも通りになってますから。心配はなっしんぐなっしんぐ」
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:00:24.56 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「どうせでしたら」
P「?」
あずさ「こんな敬語使わないで、普段友達と話すように話してみません?」
P「タメ口で、ってことですかね」
あずさ「せっかくこんな機会ですし」テノヒラパンッ
P「そうですね、それも」
あずさ「プロデューサーさんっ」
P「……そうだね、それも面白いかも?」
あずさ「そうそう♪」
P「だって」
あずさ「私達?」
P・あずさ「「友達だもんげっ♪」」
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:04:23.90 ID:ZMDeXFhQo
P「しっかし、さっきのメニューはバッチリ秋だったのに、空気はもう冬手前……」ブルッ
あずさ「秋なんてどこにあったのかしらね~。まだまともに紅葉も見てない気がするわ~」
P「今から向かってる道すがら、どこかに紅葉が見れる場所ない?」
あずさ「ええと、この道から行く途中には……あら?」
P「あずさ、さん?」
あずさ「………」
P「えっと……この流れは……」
あずさ「あ、あらあら~?」
あずさ「ま、迷っちゃった~」アセタラリ
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:12:09.17 ID:ZMDeXFhQo
P「やはりあずささんはあずささんだった……」
P「と、とりあえず駅の方に戻りましょうか。ええと、スマホで地図を……って」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
P「電池が……ない」
あずさ「あらあら~」
P「いや正確に言えば少しはあるけど……急な連絡が入る可能性もあるし、残量をこれ以上削るわけには……」
あずさ「ええと、私の携帯で地図ってどうやって出すんだっけ~……」
P「……ま、いいか」
あずさ「え?」
P「このまま散歩がてら、地図を見ないで歩くのもアリかなって。お店が閉まるにはまだまだ時間あるし」
あずさ「……ふふっ、そうね~」
P「思わぬ発見もあるかもしれないし」
あずさ「じゃ、行きましょう~♪」ギュッ
P「えっ、ちょっ、あずささん?!」
あずさ「みんなを呼ぶ時みたいに呼び捨てでいいのよ~? それに、朝はプロデューサーさんから手を引いてくれたから~♪」
P「そっちこそさん付け!」
あずさ「私はみんなに付けてるからいいの~」
P「お、横暴だー!」
177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:16:27.79 ID:ZMDeXFhQo
P「はぁ、はぁ……もー、あずさ、急に走り出さないで……」ゼェッゼェッ
あずさ「ふふっ、なんだか楽しくなっちゃって~」フゥッ
P「でもやっぱり、この体力の、歴然とした、差は、現役と、デスクワークの、差か……」
あずさ「私達と一緒にレッスンしてみる?」
P「……前向きに検討する」
あずさ「うふふ、みんな喜ぶわよ~」
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:18:23.87 ID:ZMDeXFhQo
(ブワァァァア)
P「ひゃっ、風で何かが飛ばされて……」
あずさ「葉っぱ、かしら?」
(サァァァァアアアア)
P「あ……」
あずさ「あら~?」
(ヒョゥゥゥゥウウウウ)
P「立派な紅葉……」
あずさ「ふふ、秋、みぃつけた」
P「なんとか冬になる前に見つけられたね」
あずさ「まさか本当に見つかるとは、思ってなかったのだけれど」
あずさ「神様も粋なことするのね~……」
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:22:21.32 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「……あら~?」
P「どうしたの?」
あずさ「確か、目指してたお店はあのビルだったかしら……」
P「ホントに?」
あずさ「はい~、時間もぴったり」
P「時間?」
あずさ「い、いえいえ、さ、レッツゴー♪」
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:30:17.92 ID:ZMDeXFhQo
~ブティック『Tachypleus tridentatus』~
P「うぐ、高そうなお店……」ボソリ
あずさ「どうかしたの?」
P「い、いや、なんでもなくて……」
P(な、なんとか出せるか……)
あずさ「さてさて、ええと……?」カチカチ
P「そういえばさっきから何を見てるの?」ヒョイッ
あずさ「あっ、えっとその!」
P「……何々、『その写真の人なら、こんなスーツが似合うんじゃないかなー?』……?」
あずさ「あー……」
P「……あずさ」
あずさ「あ、あら~」
P「こっち見なさい」
あずさ「のワの」
P「春香の真似をしてもダメ」
あずさ「あ、あらあら、うふふ~」
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:33:44.96 ID:ZMDeXFhQo
P「つまり」
あずさ「と、友美にスーツを選んでもらってて……」
P「時折携帯弄ってたのや、さっきの写真や、迷子になったのも」
あずさ「迷子はまたちょっと……」
P「友美さんへの情報提供と、時間稼ぎ、か……」
あずさ「ご、ごめんなさい、騙すみたいな――」
(ギュッ)
あずさ「きゃっ!?」
P「あずさっ……ありがとう、私のために……!」グスッ
あずさ「あ、あらあら~?」
P「って私何やってんのおおおおおスキャンダルなああああうううう」バババッ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
P「ご、ごめんなさいごめんなさい! ついテンション上がっちゃって衝動的にっ――」
(ギュッ)
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:39:45.53 ID:ZMDeXFhQo
P「あ、あずさ?」
あずさ「ふふっ、女同士だから大丈夫なのよ?」
P「え、えっと……」
あずさ「いいの。普段から担当の枠を超えてお世話になって」
あずさ「普段は、なかなかお礼の機会がなくて」
あずさ「むしろ、今回の幸運に、私は感謝しているの」
P「あずさ……」
あずさ「こんな偶然が舞い込んで来ないと、私からお礼なんて、なかなかできないから……」カァァァ
P「……ふふっ、ありがと」ソデキュッ
あずさ「ええ」
P「じゃあ、着てみようかな」
あずさ「お店には、友美が既に伝えてくれているそうよ~」
P「あぁ、それで時間とか言ってたのね」
あずさ「そういうことよ~」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:44:23.03 ID:ZMDeXFhQo
シチャクシツニログインシマシタ
あずさ「本当なら私が選んであげたかったのだけれど、折角のお礼なら、良い物を、と思って」
P「そんな……あずさにもらえるなら、何でも嬉しいのに」ゴソゴソ
あずさ「プロデューサーさんはそう言ってくれるのに……私ったら、頼んでることも隠して……」
P「いいのいいの。気を遣わせまいとしてくれたんでしょ?」ゴソゴソ
あずさ「は、はいー……」
P「その行動も全部含めて、あずさの気持ち、伝わってる」ピッ
あずさ「あ……」
(シャーーッ)
P「え、と……どう……似合ってる、かな……」スーツピシィッ
あずさ「……! ええ、とっても!!」
P「あ、あはは、良かった……」
P(うん、値段も……ギリ大丈夫。折角選んでくれたのだしね)
店員「寸法はこちらでよろしいでしょうか?」
P「あ、はい。丈も大丈夫です」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:51:17.81 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「じゃあお店の人に渡しておくから、脱いだら渡してもらっていいかしら~?」
P「はぁい」
P(気が早いなぁ)
P「よっと、はい、お願い」
あずさ「はい~」
P(今日は後半、何から何までお世話になっちゃったなぁ)ゴソゴソ
P「これからはより一層、みんなのプロデュースを頑張らないと!」
(シャッ)
P「お待たせ!」
あずさ「全然待ってないわよ~。スーツは着て帰る?」
P「折角だしね。そうだ、お会計を済ませないと」
あずさ「あ、それなら大丈夫よ?」
P「え?」
あずさ「私が払っておいたから♪」
P「」
187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:53:41.73 ID:ZMDeXFhQo
P「あずさ、さん?」
あずさ「だからもうっ、さん付けしないでって――」
P「流石にそこまでさせられませんよおおおおおおお何考えてるんですかああああああああああ!!」
あずさ「驚かれちゃった♪」
P「♪、じゃないですよあずささん……!」
あずさ「でも実際、プロデューサーさん、このお値段は苦しいんじゃありません?」ヒラヒラ
P「うぐっ」
P「し、しかし、男には逃げてはならない時が」
あずさ「今は女の子だからいいんです~♪」
P「ああもう本当に免罪符だなぁindulgentia!!!」
あずさ「なんだかんだで私も竜宮小町としてそれなりに売れてますから、これくらいはだいじょーぶです♪」
P「とはいえ、安い買い物じゃないですよこれ……」
あずさ「大丈夫ですよ~、運命の人貯金はまだまだありますし~」
P「……運命の人貯金?」
あずさ「あ、あら~……」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:56:58.16 ID:fQdUKdJDo
indulgentia
ラテン語なんてどこで学んでたのよ
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:02:38.35 ID:ZMDeXFhQo
>>189
とっぷしーくれっと、です
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:01:46.52 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「うふふ……知られてしまいましたか、私の隠し口座……」
P「いや、そんな大切なお金なら尚更!」
あずさ「いいんです」
P「でも!」
あずさ「プロデューサーさんが運命の人かどうかなんて、今はどうでもいいんです」
P「あずささん……?」
あずさ「未来の運命より、今この瞬間の、あなたへの感謝の方が、大事なんです」
P「あずささん……」
あずさ「それに、プロデューサーさんが運命の人ならタイミングが違うだけで」ボソリ
P「えっ? 今何か……」
あずさ「いいえ、なんでもありません♪」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:05:57.95 ID:ZMDeXFhQo
(マタノゴライテンヲオマチシテオリマスー)
P「悪いが……キミとはこれが今生の別れになるだろう……さらば……」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「いえ、なんでもありません。もう訪れることはないであろう世界の感傷に浸っただけです」
P「それよりもあずささん、やっぱり……」
あずさ「プロデューサーさん、めっ。それ以上は言いっこナシです」
P「でも」
あずさ「むしろ、ごめんなさい。こんな、お金にモノを言わせるようなお礼しかできなくて」
P「そんなことないですよ! スーツも、お礼ですけど――」
あずさ「ですけど?」
P「――さっきも言ったように、ここまでしてくれたあずささんの気持ちが、一番のお礼ですから」
あずさ「もう、プロデューサーさんったら。きざっぽいですよ~?」
193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:10:05.08 ID:ZMDeXFhQo
P「それよりも、こんな高価な……」
あずさ「だからいいんですって。それに、そのお金はアイドルとして稼いだものですから」
P「ですから?」
あずさ「プロデューサーさんの頑張りの結果でもあるんですよ?」
P「竜宮小町のプロデュースは、律子が……」
あずさ「竜宮小町に至るまで頑張れたのも、律子さんが私たちのプロデュースに集中できるのも、」
あずさ「なにより、先ほどもお伝えしたように、担当の枠を超えて、普段から助けていただいてます」
あずさ「今日もそうでしたよ?」クスッ
P「……ダメ、今日はあずささんに勝てる気がしない……」
あずさ「うふふ、私の勝ちですね~♪」
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:13:37.45 ID:ZMDeXFhQo
(ヒュオオオォォオ)
あずさ「ふぅ、夜風が吹き始めて、いつの間にやら寒くなってます~」
P「うー、寒い……あ、そうだ。ちょっと待っててもらっていいですか?」
あずさ「? はい」
(タッタッタッタ)
あずさ「なにかしら~?」
(ガシャコンッガシャコンッ)
(タッタッタッタ)
P「はいっ!」
あずさ「これ、缶コーヒー?」
P「普通のとブラック、どっちがいいですか?」
あずさ「じゃあ、普通ので」
P「はい、どうぞ」
あずさ「ありがとうございます」
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:18:40.78 ID:ZMDeXFhQo
((ズズズッ))
P「……昼間みたいな美味しい挽きたてコーヒーも美味しいけれど」
あずさ「?」ズズッ
P「こんな安っぽい缶コーヒーも、これはこれで風情があると思いません?」
あずさ「……ふふっ、分かります」
P「ちょうど夕暮れが落ち始めて、一気に暗くなり始めて……」
あずさ「オレンジ色が消えて、空に月や星の明かりが見え始めて」
P「特に秋冬の夜風がある時期は、こいつらの見せ場」フリフリチャポンチャポン
あずさ「不思議な感覚になるわよね~」
P「良かった、あずさにも伝わって。ちょっと安心した」
あずさ「あ」
P「? どうしたの?」
あずさ「喋り方」
P「……あ、いつの間にか敬語が」
P・あずさ「「……ふふふ」」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:25:42.71 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「今日は、ここまででいいわ~」
P「え? 駅まで送るのに」
あずさ「このまま友美と夕食、待ち合わせてるの。それにこの缶コーヒーの余韻、消したくなくて」
P「……うん、分かった。迷子にならないようにね?」
あずさ「うふふ、大丈夫。友美にも、ここから動かないでーって言われてるから」
P「流石親友、よく分かってる」
あずさ「失礼しちゃいます」
P「あ、私がよろしくって言ってたって、伝えておいて」
あずさ「はいはい♪」
P「はい、は一回」
あずさ「本当に律子さんみたいね~」
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:30:51.93 ID:ZMDeXFhQo
P「今日は本当にありがと」
あずさ「いえいえ~」
P「風邪、引かないようにね」
あずさ「プロデューサーさんこそ。コートまで選んでる時間がなくて」
P「それは今度、友美さんに選んでもらう」
あずさ「それくらいはプロデューサーさんご自身でお選びくださいな~」
P「けちー」
あずさ「うふふ。……コーヒー、ご馳走様でした」
P「いえいえ、お粗末様でした」
あずさ「それでは」
P「それじゃ」
P「あ、そうだ。あずさ」
198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:31:22.89 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「なぁに?」
P「さっき、ブティックに行く前だけど」
P「ホントは迷子じゃなかったんだよね?」
あずさ「うふふ」
P「?」
「迷子の神様も、時にはいい働き、するんです」
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:33:14.60 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「きっとあの紅葉を見れたのは、迷子のお蔭だと思いますよ♪」
あずさおわる
200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:41:41.18 ID:ZMDeXFhQo
ちょびっと後日談
~一週間後!~
P「ウィーッス」ガチャリンコ
小鳥「あ、おはようございます」
雪歩「寒いですねー、今お茶入れますぅ」
P「あー、悪い悪い、ありがと」
小鳥「今日もそっちですか。確か前回は丁度一週間前でしたね」
P「その前もそうだった気がしないでもないし……周期なのか?」
小鳥「かもしれないですね~」
雪歩「あ、どうぞ」
P「お、さんきゅ」コートヌギヌギ
201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:42:09.51 ID:ZMDeXFhQo
小鳥「ピヨッ? そのスーツ……」
P「ん? ああ、流石にこう頻繁だと要るかなーと思って」
雪歩「買ったんですか?」コクンコクン
P「いや、貰い物」ズズッ
小鳥「えっ、コレ高いやつじゃないですか! 一体誰に貢がせ――」
P「おいそれ以上言うな塩釜で蒸し焼きにしてやるぞ」
小鳥「ピヨォッ?!」
P「よぉーしまずは皮を剥ぐところからかー?」
小鳥「や、やぁんっ!」
雪歩「見ちゃダメ見ちゃダメ見ちゃダメ(チラッチラッ」
律子「何やってんですかプロデューサー殿!!」
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:42:55.20 ID:ZMDeXFhQo
P「おぉ、律子じゃないか。胸を張って言う。今回はピヨ助が悪い」
小鳥「ピヨォッ?! 濡れ衣です!」
雪歩「た、確かに、プロデューサーは悪くないかな、って……」
小鳥「雪歩ちゃんまで?!」
律子「雪歩がそう言うんならそうなんでしょうね。余罪はしっかり洗わせていただきます」
小鳥「冤罪よーーーーっ!」
律子「おや、プロデューサー殿。良いスーツじゃないですか」
雪歩「うんっ、プロデューサー、似合ってますよぅ」
P「そうか? ありがとう、選んだ子も喜んでくれるよ」
律子「……子?」
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:43:56.91 ID:ZMDeXFhQo
P「いや、子ではないか……? いやしかしその考え方は失礼か……」
律子「性別は」
P「女」
律子「言い訳は署の方で伺います」
P「いやちょっと待て! これには深いワケが!」
律子「ほう?」ジリジリ
P「ほ、ほら、だって女の子同士だったし!」ジリジリ
律子「女の子同士で何してたんですかねぇ」
P「そう言うのじゃなくてだなァ!!」
prrrrrrr
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:45:06.67 ID:ZMDeXFhQo
prrrrrrr
P「……電話」
小鳥「確か、先週の時も……」
雪歩「電話があったような……」
(ガチャッ)
律子「はい、765プロです。はい……えっ」
P・小鳥・雪歩「「「…………」」」
律子「わ、分かったわ、すぐに行くから……!」
律子「どうしよう!? 私、伊織と亜美を待ってなきゃいけないのに!」
P「居場所は」
律子「ひばりが丘」
P「目的地は」
律子「原木中山……」
P「いってきまあああああす!!!!!」ビューティーボイス
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:47:49.94 ID:ZMDeXFhQo
(ドタタタタタガチャッ)
(バタン)
律子「ど、どうしちゃったのプロデューサー殿……って誰のことか伝えてない!」
小鳥「まー伝えるまでもなく」
雪歩「それに、先週全く同じでしたから……」
律子「そっか、そういや結局先週はそのまま任せちゃったんでしたっけ」
小鳥「そうそう。私の事務仕事は増えましたけど、お蔭でなんとか……はっ」
雪歩「そういえば、先週はプロデューサーのスーツ……」
律子・小鳥・雪歩「「「あっ!」」」
律子「先を越されたーーーっ!!」
小鳥「敗戦ッ! 手痛すぎる圧倒的敗戦ッッ!!」
雪歩「あ、あの、お茶、どうぞ……」
あずさ「あははんっ♪ らいじゅあはんっ♪ すてきっ♪」
あずさ「やぼぉ♪ いんぼれいんぼーぉっ♪」
あずさ編おわわ
To Be Continued...?
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:53:22.38 ID:h7Y91Jxjo
乙
素晴らしい
小鳥「そういえば、今日はそっちなんですね」Pノカミノケイジリイジリ
P「悲しみと共に……」ズズッ
雪歩「わ、私は話しやすくて嬉しいかなー、なんて……」
P「そうか……普段は話しづらいか……プレッシャーか……」
雪歩「あっ! いえ、そういうわけじゃっ!」
P「わたくしめなど、犬でございます……」
雪歩「ぷ、ぷろでゅーさぁ!」
小鳥(若干めんどくさいぴよ……)
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:06:25.57 ID:+VOXsisWo
(prrrrr)
小鳥「あ、電話。もしもし」
小鳥「はい、はい……あぁ……」
小鳥「はい……分かりました。絶対にそこから動かないでくださいね!」
ガチャン
P「どうしたんです?」
小鳥「あずささんが……」
P「あー……今どちらですって? 確か今日の収録は柏d」
小鳥「芝浦ふ頭……」
P「えっ」
小鳥「………芝浦ふ頭……」
P「やべぇよ……やべぇよ……」ビューティーボイス
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:10:50.00 ID:+VOXsisWo
雪歩「そ、そんなに大変なんですか……?」
P「今日のスタッフさんは時間に厳しいことで有名でな……くそっ、やっぱ無理してでも俺が連れてくんだった!」
小鳥「今からダッシュで迎えに行けば、ギリギリ間に合うかもしれません!」
P「よっしゃ男Pを見せたらァ!!」ビューティーボイス
P「行ってきまぁす!!」
小鳥「行ってらっしゃーい」
雪歩「が、頑張ってくださいね!」
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:15:22.62 ID:+VOXsisWo
~芝浦ふ頭~
P「なんであの人はこんな場所に……」
P「えーと、改札手前の……」
あずさ「ふんふんふ~ん♪」
P「あぁもうあの人はイヤホン付けて暢気に鼻歌なんて!」
あずさ「あーゆーれでぃっ♪ みーりょくのレディのPUSHすた~とっ♪」
P「しかも他人の曲ぅ!」
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:20:26.07 ID:+VOXsisWo
P「あずささん!」
あずさ「あら? えっと~……?」
P「ほらほら急いで! 柏じゃ今からギリギリですよ!」
あずさ「は、はい~?」
P「あと今日は持ち歌歌うんですから、せめてそっちの鼻歌をですね!」
あずさ「あ、あらあら~?」
(ぎゅっ)
あずさ「あ……」
P「ほら、急ぎますよ!」
あずさ「は、はい~!」
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:25:31.50 ID:+VOXsisWo
~電車内~
P「ふいー……一息つける……」
あずさ「なんだかご迷惑をおかけしてしまってすみません」
P「いえ、今日に始まったことじゃないですし」
あずさ「そんなに知られているんですか? お恥ずかしいです~」
P「? 今更何を……もうどれだけ一緒にやってきたと思ってるんですか」
あずさ「あ、す、すみません、そうでしたか~? 私、人覚えが悪くて……」
P「えっ」
あずさ「えっ」
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:34:41.70 ID:+VOXsisWo
P(えっ、嘘だろ? あずささん若年性?)
あずさ「失礼なのは重々承知しているのですが……お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか~……?」
P(あずささん……)ツツゥ
あずさ「ど、どうして涙を……そんなにショックでしたか?」オロオロ
P「いえ……いいんです」
P(あずささんが俺のことを忘れていようと)
あずさ「……?」アセアセ
P「俺にとって、あずささんは大切なアイドルです」ナミダフキフキ
あずさ「え?」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:40:15.34 ID:+VOXsisWo
P「自己紹介が遅れてすみません。私、Pと申します」
あずさ「えっ」
P(そうだ。俺とあずささんは、今日、ここから始まるんだ)
あずさ「あの」
P「きっと、貴女の事を765プロの一員として、トップアイドルへ導いて見せます」
P(できるさ。俺とあずささんと、みんななら。また、最初から――)
P「よろしく、お願いしm あずさ「プロデューサーさんだったんですね~」」
P「……What're you saying?」
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:44:24.95 ID:+VOXsisWo
ヨースルニツマリ....
P「そういえばあの日以降、こっちの時は一度もお会いしてませんでしたっけ」ビューティークールフェイス
あずさ「はい~、写真は以前、伊織ちゃんに見せていただいたんですけど」
P「まぁ覚えてなくても仕方ないか……」
あずさ「紛らわしくてすみません」
P「いえいえ、とんでもない! こちらこそすみません!」
あずさ「それで、ええと」
P「はい?」
あずさ「非常に申し上げにくいのですが~」
P「どうぞどうぞ、なんなりとおっしゃってください」
あずさ「乗り過ごしてません?」
P「」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:52:13.29 ID:+VOXsisWo
~スタジオ!~
P「はい、はい……申し訳ありません!」
あずさ「すみません~……」
P「はい、次回からはこのようなことがないように……はい! ありがとうございます!」
あずさ「し、失礼いたしましたぁ~!」
(バタン)
P「ふぅ……なんとか事無きを得ましたね……」パタパタ
あずさ「ご迷惑をおかけしました……」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 20:58:10.00 ID:+VOXsisWo
P「しかし、『P君ならもっと上手くやるだろう』と叱られた日には、喜べばいいのか悲しめばいいのか……」
あずさ「ふふ、褒め言葉として受け取っておきましょう」
P「はー……しかし私も本格的に、こっちで仕事する時の身の振りを、真剣に考えないといけないですね」
あずさ「プロデューサーさん、今、私って……」
P「こっちで仕事する時はなるべく口調に気を付けてるんです。貴音に言われて」
あずさ「貴音ちゃんもマメなのねぇ」
P「ぶっちゃけ七割は律子の真似ですけどね」
あずさ「あぁ~、道理であまり違和感がないと思いました~」ポン
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:05:35.53 ID:+VOXsisWo
あずさ「そのスーツは?」
P「あー、今は事務所の予備を借りてます。流石にこう定期的にあるようだと、そろそろ買っちゃってもいい気もするんですけどね」
あずさ「そうですね~。プロデューサーさん、折角美人さんなのに安っぽいスーツは勿体ないですよ~?」
P「いや、まぁ……実を言うと最近、買いに行く暇がないんですよね。忙しくなっちゃって……」
あずさ「そういえば、こうしてご一緒するのも久しぶりですね」
P「ただでさえ竜宮小町は律子の担当で、会う機会が少ないですからね」
あずさ「私としては、もう少し事務所のみんなともお話したいのですけれど~」
P「折角波に乗ってる時期ですから、頑張りましょう。地位が不動のものになれば、もう少し余裕が出てきますよ」
あずさ「そうですね、頑張りましょう。お~♪」
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:14:27.49 ID:+VOXsisWo
あずさ「プロデューサーさん、今日はお仕事は……?」
P「元々は事務仕事の予定だったんですが、昨日ちょっと残業して片付けたので、ぶっちゃけると半オフみたいな感じだったんです」
あずさ「あらあら~……」
P「その空きの間にでもスーツを買おうと思ってて」
あずさ「申し訳ありません……」
P「あ、いや、全然良いんですよ! スーツいくらでも買う機会はありますし!」
P「………でも、もう少しスタイリッシュなのがいいなぁ」ピラピラ
あずさ「……ふふ」
P「え、どうしました?」
あずさ「なんだかプロデューサーさん、時々すごく女の子らしいなぁって思って」
P「なななななにをおっしゃいますかわったーゆーせいいんぐ?!」アタフタ
あずさ「うふふ、なんだか可愛いわ」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:18:42.07 ID:+VOXsisWo
P「と、年上をからかわない!」
あずさ「あら、でも年上には見えませんよ?」
P「うっ」
(推定身長:P(メタモルフォーゼ)…160cmちょい)
P「そ、それは、この前貴音と並んでても思いましたけど……背伸びしても勝てん!」
あずさ「うふふ、やっぱりプロデューサーさん、なんだか可愛いわ~」
P「見た目は年下でも実際には年上ですから! あずささん以上小鳥さん未満ですから!!」
あずさ「いい子いい子♪」ナデナデ
P「こらぁ!」カッ
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:24:56.41 ID:+VOXsisWo
あずさ「プロデューサーさーん?」
P「……」
あずさ「ご機嫌、直してくださ~い?」
P「……」フンッ
あずさ「くすくす、拗ねてるところも可愛いわ~」
P「もーっ! もーっ!」
あずさ「ふふ、ごめんなさい。ちょっと意地悪しすぎちゃいました」
P「あずささんはいけずです……」コワイロ
あずさ「ほら、収録が始まっちゃうから行きましょう?」
P「そんな子供をあやす様な声で……」
P「百歩譲って、年下にしか見えないとしましょう」
P「でも、子供扱いはないんじゃないかと、私思うんですよ!」
あずさ「ほら、普段頼もしい方がふとした時に弱みを見せると、可愛く思っちゃいません~?」
P「…………気持ちは、分かりますけど」
あずさ「はい~♪」
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:34:29.47 ID:+VOXsisWo
~収録開始!~
あずさ「ええと、セッティングの方は……あ、はい~、すみません~」
P「どうしました?」
あずさ「いつ頃入ればいいのかお聞きしようとしたら、自分では詳細が分からないと言われてしまいまして~」
P「ああ、あの辺りの私服の人達はたぶん設営のアルバイトですよ。スタッフに聞いてきましょうか?」
あずさ「あ、では……」
バイト「すみません! 三浦あずささんでよろしいでしょうか?」
P「あ、はい、こちらg」
バイト「スケジュールが押してしまっててすみません! ささ、どうぞこちらへ」
P「え? あ、ちょ」
バイト「でもスーツで来るアイドルの人なんて珍しいなぁ」
あずさ「あ、えっと、私が三浦あずさで……」
バイト「え? あっ……え?」
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:41:59.53 ID:CO/NTndAO
女性化して一年経ってないならある意味0歳なのでは…
つまりアイドル達全員をお姉様と呼べるのでは…とピヨピヨした何かを受信した
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:43:02.95 ID:+VOXsisWo
>>136
つまり、合法的にやよいお姉ちゃん、だと……?!
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:42:16.76 ID:+VOXsisWo
~収録後!~
P「危ない……あと一歩でお茶の間に新種が発見あずさっちが流れるところだった……」
あずさ「抜けてるバイトさんでしたね~」
P「一体どういう目をしてるんだ……」
あずさ「そんな日もあるんじゃないかな~?とか思ったり……」
P「でも、律子と一緒にいて間違われることとかってあります?」
あずさ「ん~、律子さんとご一緒するような現場で、バイトさんに呼ばれることは殆どありませんでしたから……」
P「まぁ、それに仕事モードの律子は見るからにバリバリキャリアウーマンにしか見えませんからね」
あずさ「ふふっ、それだけプロデューサーさんが美人さんだということですよ~」
P「いずれにせよ、遅刻はこれでチャラかな?」
あずさ「今度はこちらが謝られてしまいましたね」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:48:32.27 ID:+VOXsisWo
P「今日はお仕事はこれだけでしたっけ」
あずさ「はい~。ですので、一度事務所に戻ってから、自主レッスンでもしようかと」
P「向上心も大切ですけど、竜宮小町は忙しいんだから、こういう時合間くらい羽を伸ばさないと倒れちゃいますよ?」
あずさ「ん~、確かにそうですけれど……」ヒトサシユビアゴアテテ
P「あずささん?」
あずさ「……!」ポン
あずさ「プロデューサーさん、この後はお暇ですか?」
P「え? まぁ空けられないことはありませんが」
あずさ「でしたら、今から一緒にスーツを買いに行きましょう~」
P「今からですか?」
あずさ「おしゃれは美希ちゃん達みたいには教えてあげられませんけれど……スーツくらいでしたら、私でも見てあげられるかなー?と思って」
P「そんな、悪いですよ……」
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:58:32.07 ID:+VOXsisWo
トイイツツ
P「ちゃっかり銀座まで来てしまった」
あずさ「うーん、どんなのが良いかしら~」
P「スカートは、流石にスカートはNGで」
あずさ「そうねぇ、そうなるとやっぱり、律子さんに近い感じかしら~」
P「そうですね、あれくらいなら余り苦も」
あずさ「ブランドとかは気を遣います?」
P「一応営業職ですし、それなりの場に行く場合もありますから、多少は……」
あずさ「んー、そうしたらこの辺りを……」ポチポチ
P「? 何してるんです?」
あずさ「ふふっ、ヒ・ミ・ツ、です♪」
P「?」
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 21:59:25.98 ID:QwHgeJhDO
小鳥お姉・・・なんでもない
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/10(土) 22:06:53.24 ID:+VOXsisWo
あずさ「そうだ!」ポンッ
P「どうしました?」
あずさ「どこかでお茶しません?」
P「え? いや、スーツを見るんじゃ……?」
あずさ「いいからいいから♪ 一度、プロデューサーさんとのんびり気兼ねなくご一緒して見たかったんです~」
P「そんな……あずささんのお誘いなら、時間さえ合えばいつでもお付き合いしますよ」
あずさ「だって、その……普段だと、やっぱり、つい意識してしまうと言いますか……」カァッ
P「……確かに、今を時めくアイドルが男とお茶してるなんて、パパラッチされたら大変ですしね」
あずさ「……」ジーッ
P「えっ、な、なんですか?」
あずさ「……いえ、なんでもありません」プイッ
P「え゙っ、私またなんかしちゃいました?!」
あずさ(また、って……)
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:12:24.77 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「このお店です」
P「わー、店頭展示のタルト美味しそうですね……って、まだ怒ってます?」
あずさ「そんなことないですけれど?」
P(やべぇ……こえぇよ……)
P「な、なんか奢りますよ!」
あずさ「いいえ!」
P(ビクゥッ)
あずさ「奢り奢られではなく、対等に、一緒に食べに来るのが大切なんです」
P「……そ、その極意は?」
あずさ「友達と一緒って、幸せになるんですよ~♪」
P(あ、コレ元女子大生や)
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:24:43.78 ID:ZMDeXFhQo
~喫茶店『バージェス』~
(カランコロ-ン)
(イラッシャイマセー)
あずさ「二人です~」
店員「はい、こちらのお席へどうぞ」
P「あ、どうも」
(ストン)
あずさ「メニュー♪ メニュー♪」ペラペラ
P「……」
あずさ「……あら、プロデューサーさん、どうしました?」
P「いや、なんというか……」
あずさ「?」
P「あずささんも、今時の若い女性なんだな、と思いまして……」
あずさ「………」
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:31:38.20 ID:ZMDeXFhQo
(ペシン)
\アラー?/
あずさ「もうっ、プロデューサーさんは……」
P(でも頭を軽く叩くだけな辺り、やっぱりあずささんは優しい)
あずさ「私だってまだ21歳ですよ?」
P「そうですよね、四年制大学だったらまだ後輩扱いされる時がありますからね……」
あずさ「失礼しちゃいます」
P「でもやっぱり、普段事務所だとお姉さんポジションだから、つい大人びて見えてしまって」
あずさ「流石に春香ちゃん達に混ざってキャーキャーは出来ないし、律子さんや貴音ちゃん始め、年齢近い人たちはすごく大人っぽいですし……」
P(律子は意外とイケるんじゃないかなぁ)
あずさ「なんだか、隙間にぽつんと居る感じになってしまって……」
P(……悩むこともあったんだろうな)
P「気付いてあげられなくて……すみません」
あずさ「ううん、いいんです。その代わり……」
P「?」
あずさ「これからは、こうして時々付き合ってくださいね♪」ニコッ
P「っ」
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:36:49.76 ID:ZMDeXFhQo
P(そうだ……すっかり忘れてた……)
あずさ「なーににしよっかな~♪」
P(あずささんも基本はイマドキの女の子だし)
P(何より……)チラッ
あずさ「ふんふ~ん♪」
P(流石はアイドル、現在は同性の俺の目から見てもあの笑顔は反則だ……)
P(成程、これまではお姉さんポジションを売りにしていたけれども、同年代の同性から見ても接しやすい友達キャラクター、という路線でも、新しいファン層を発掘できるかもしれない)
あずさ「プロデューサーさんは何になさいますか~?」
P(ファン層の発掘か……)
あずさ「発掘リストをどうぞ~」
P「えっ、発掘?!」ガバァッ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:40:00.74 ID:ZMDeXFhQo
P「あずささん……俺と同じことを……!!」
あずさ「プロデューサーさん、一人称一人称」
P「やっぱり、そういう路線もいけますよね!」
あずさ「は、はぁ……? とりあえず注文を決めないと……」
P「あっ、す、すみません! 舞い上がってしまって……はい、注文を決めましょう!」
P「ええと、メニューは……随分凝った表紙ですねぇ」
『発掘リスト』
P「……ンン?」
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:46:01.16 ID:ZMDeXFhQo
(ペラリ)
P「ええとあずささん」
あずさ「はい~?」
P「この喫茶店の店名、なんでしたっけ」
あずさ「バージェスですよ~?」
P「」
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:49:39.91 ID:ZMDeXFhQo
P「あずささんは何を注文するんです?」
あずさ「私はこのオパビニアセットを発掘しようかと~」
P「あずささんあなたあんな五つ目のクリーチャーがお望みなんですか!」バンバン
あずさ「あの触手みたいなの、可愛いじゃないですか~」
P「うぐっ、一理ある……一理ありますが……」
P「ここはアイシュアイア一択でしょう!」
あずさ「えっ、それは……」ドンビキー
P「いや待て、今はそういう話ではない」
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:52:03.20 ID:ZMDeXFhQo
P「ここの店長は何を考えてこんなメニューにしたんだ……」
あずさ「出てくるのは普通のケーキや飲み物ですよ?」
P「尚更分からない……」
あずさ「いいじゃないですか、可愛いくて~♪」
P「ここには良く来られるんですか?」
あずさ「はい~、友美とか短大時代の友達とたまに」
P「あずささん、私にはイマドキ女子の感性が分からないですよ……」
あずさ「とりあえずお決まりみたいなので、注文しちゃいますね~」
P「はい……お願いします……」
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:55:55.96 ID:ZMDeXFhQo
店員「オパビニアとアイシュアイアのセットをお持ちいたしました」
あずさ「ありがとうございます」ニコリ
P「良かった……普通のケーキセットだ……」
店員「では、ご存分にご発掘ください」スタスタスタ
P「そのセリフも分からない……私には何も分からないよ……」
あずさ「まあまあ、ケーキも来たことですし、メニューの事は忘れていただいちゃいましょう~」
P「そうですね……明日にでも律子に聞いてみよう……」
(サクッ)
P「……わっ、このかぼちゃのタルト、抵抗感なくフォークが真っ直ぐ……」
P「断面は綺麗にフィリングが均一に……」
P「タルト生地はボロボロと崩れることなく、しっとり感と硬さを併せ持つ感触で……」
P「口に運ぶと……」パクッ
P「……」
P「ワァォ!!!!」
164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 00:59:08.64 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「うふふ、そんなグルメ番組みたいに仰らなくても……」パクッ
あずさ(モグモグ)
あずさ「うん、やっぱりここのモンブラン、美味しいわ~」
P「栗もかぼちゃも、秋の味覚ですからね」
あずさ「季節感が良いわよねぇ~」
あずさ「……あっ」ティンッ
P「どうかしました?」
あずさ「折角美味しいケーキなんですし、食べさせ合いっ子しちゃいましょう!」
P「ほう、今の気温は16℃か」
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:04:51.21 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさ~んっ♪」
P「明日の天気は曇りのち雨か……」
あずさ「はい、あ~ん♪」
P「ふむ、961プロに不正経理の疑い……黒井社長、後手に回りましたね」
あずさ「プロデューサーさ~ん……」
P「あそこのビル、来週からイルミネーション開始かぁ、ロマンティック」キャンセルジャナイヨ
あずさ「えいっ♪」
P「あっぷぉ?!」
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:08:46.15 ID:ZMDeXFhQo
P「……」モグモグ
あずさ「うふふ」
P「……」ゴクン
あずさ「いかがです~?」
P「……うまいっ!」
あずさ「やった~♪」
P「じゃなくてですよあずささん!!」
あずさ「あ、あら~?」
P「ほらぁ……周りのお客さん見てるぅ……」
あずさ「ちょっと恥ずかしいです」ポッ
P「あなたがやったのあなたが! スキャンダルになったらどうするんです!?」
あずさ「でも今は女の子同士だから、問題ないですよ?」
P「まるで免罪符のように……」
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:14:24.17 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさん」
P「はぁ……なんです?」
あずさ「今、私のモンブラン、食べましたよね?」
P「ええ、美味しかったですが何か」
あずさ「あーん、してください♪」
P「ええと、明日のスケジュールはっと」
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:20:09.87 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「プロデューサーさんっ!」
P「わ、分かりましたよ! やりますから!」
あずさ「うふふ」
P「ホントに……強情な時は強情なんですから……」
あずさ「女の子は強かなんですよ?」
P「765プロを見てるとつくづく思いますよ……はい、あーん」
あずさ「あーんっ♪」パクッ
P「どうです?」
あずさ「んー♪」ニコニコ
P「あはは、言わずもがなですね」
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:24:44.83 ID:ZMDeXFhQo
オイシクメシアガッテ
あずさ「ここの紅茶、やっぱり美味しいわぁ。プロデューサーさんはコーヒーを?」ホウッ
P「ええ、紅茶は朝、雪歩にもらったので。それに好きなんです、色んな店のオリジナルブレンドを知るのが」
あずさ「あ、分かります。私もカフェ巡り、好きなので~」
P「そういえばそうでしたね。このお店もその中で?」
あずさ「いえ、ここは友美に教えてもらって」
P(俺の中でまだ見ぬ友美さん像がどんどん造られていく……)
あずさ「お気に入りの店は他にもいくつかありますから、良かったらまた行きませんか?」
P「ええ、時間が合う時でしたら、よろこんで」
あずさ「ふふっ、楽しみです」
170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:31:13.00 ID:ZMDeXFhQo
P「っとと、そろそろ出ましょうか」
あずさ「そうですね」カチカチ
P「あれ、携帯で何やってるんです?」
あずさ「友美に喫茶店の写真、送ろうと思って。ツーショットでもいいでしょうか?」
P「えっ、写真……ま、まぁいいですけど……」
あずさ「ふふっ。店員さ~ん、写真撮ってもらってもいいですか~?」
P「こうして見てると本当に女子大生だな……」
\ハイ、シドネイア/
(パシャッ)
\ソノカケゴエハDo-NanDai/
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:42:51.11 ID:ZMDeXFhQo
店員「ありがとうございます。お会計は……?」
あずさ「プロデューサーさん?」チラッ
P「はいはい」
あずさ「……せーのっ」
P・あずさ「「別々でっ♪」」
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:47:12.11 ID:ZMDeXFhQo
ミセヲデマシテ
P「アイドル事務所の男プロデューサーだが、担当アイドルと女子会をした件について、と……」
あずさ「今は女性なんですから、問題ないですよ~?」
P「うぐっ……デジャヴュが……いや同じようなこと言ったわコレ」
P「でもメニューはともかく、いいお店でしたね」
あずさ「身体も暖まりましたしね~」
P「最初、よどみなく道案内されたので、逆に恐怖を感じましたよ」
あずさ「あ、あらあら~?」
P「まさか、あずささんが銀座を攻略していたなんて……」
あずさ「そんな、攻略だなんて~♪」ペシペシ
P(嬉しそうに肩をぺしぺししてくるあずささん可愛い)
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 01:56:01.43 ID:ZMDeXFhQo
P「そういやさっきの写真、なんて言って送ったんです?」
あずさ「事務所の友達と一緒に、って書いちゃいました」
P「事務所の友達かぁ……」
あずさ「だ、だってさっき、友達感覚でお付き合いしていただけるって、プロデューサーさんが……」
P「あはは、それはいいのいいの、ちょっと不思議だなって思っただけですから」
あずさ「ちょっと感覚、違いますか~……?」
P「ううん、私も大学生の雰囲気、分かりますから。昔に戻ったみたいで、ちょっと可笑しくて」
あずさ「そうですか、うふふ……って、あら? プロデューサーさん、さっきから少し話し方が……?」
P「あぁ、どうも時間の経過と共に、中身もだんだん女の子になってくるらしくて」
あずさ「もういつの間にか、夕方に近いです」
P「ま、朝起きればいつも通りになってますから。心配はなっしんぐなっしんぐ」
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:00:24.56 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「どうせでしたら」
P「?」
あずさ「こんな敬語使わないで、普段友達と話すように話してみません?」
P「タメ口で、ってことですかね」
あずさ「せっかくこんな機会ですし」テノヒラパンッ
P「そうですね、それも」
あずさ「プロデューサーさんっ」
P「……そうだね、それも面白いかも?」
あずさ「そうそう♪」
P「だって」
あずさ「私達?」
P・あずさ「「友達だもんげっ♪」」
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:04:23.90 ID:ZMDeXFhQo
P「しっかし、さっきのメニューはバッチリ秋だったのに、空気はもう冬手前……」ブルッ
あずさ「秋なんてどこにあったのかしらね~。まだまともに紅葉も見てない気がするわ~」
P「今から向かってる道すがら、どこかに紅葉が見れる場所ない?」
あずさ「ええと、この道から行く途中には……あら?」
P「あずさ、さん?」
あずさ「………」
P「えっと……この流れは……」
あずさ「あ、あらあら~?」
あずさ「ま、迷っちゃった~」アセタラリ
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:12:09.17 ID:ZMDeXFhQo
P「やはりあずささんはあずささんだった……」
P「と、とりあえず駅の方に戻りましょうか。ええと、スマホで地図を……って」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
P「電池が……ない」
あずさ「あらあら~」
P「いや正確に言えば少しはあるけど……急な連絡が入る可能性もあるし、残量をこれ以上削るわけには……」
あずさ「ええと、私の携帯で地図ってどうやって出すんだっけ~……」
P「……ま、いいか」
あずさ「え?」
P「このまま散歩がてら、地図を見ないで歩くのもアリかなって。お店が閉まるにはまだまだ時間あるし」
あずさ「……ふふっ、そうね~」
P「思わぬ発見もあるかもしれないし」
あずさ「じゃ、行きましょう~♪」ギュッ
P「えっ、ちょっ、あずささん?!」
あずさ「みんなを呼ぶ時みたいに呼び捨てでいいのよ~? それに、朝はプロデューサーさんから手を引いてくれたから~♪」
P「そっちこそさん付け!」
あずさ「私はみんなに付けてるからいいの~」
P「お、横暴だー!」
177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:16:27.79 ID:ZMDeXFhQo
P「はぁ、はぁ……もー、あずさ、急に走り出さないで……」ゼェッゼェッ
あずさ「ふふっ、なんだか楽しくなっちゃって~」フゥッ
P「でもやっぱり、この体力の、歴然とした、差は、現役と、デスクワークの、差か……」
あずさ「私達と一緒にレッスンしてみる?」
P「……前向きに検討する」
あずさ「うふふ、みんな喜ぶわよ~」
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:18:23.87 ID:ZMDeXFhQo
(ブワァァァア)
P「ひゃっ、風で何かが飛ばされて……」
あずさ「葉っぱ、かしら?」
(サァァァァアアアア)
P「あ……」
あずさ「あら~?」
(ヒョゥゥゥゥウウウウ)
P「立派な紅葉……」
あずさ「ふふ、秋、みぃつけた」
P「なんとか冬になる前に見つけられたね」
あずさ「まさか本当に見つかるとは、思ってなかったのだけれど」
あずさ「神様も粋なことするのね~……」
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:22:21.32 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「……あら~?」
P「どうしたの?」
あずさ「確か、目指してたお店はあのビルだったかしら……」
P「ホントに?」
あずさ「はい~、時間もぴったり」
P「時間?」
あずさ「い、いえいえ、さ、レッツゴー♪」
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:30:17.92 ID:ZMDeXFhQo
~ブティック『Tachypleus tridentatus』~
P「うぐ、高そうなお店……」ボソリ
あずさ「どうかしたの?」
P「い、いや、なんでもなくて……」
P(な、なんとか出せるか……)
あずさ「さてさて、ええと……?」カチカチ
P「そういえばさっきから何を見てるの?」ヒョイッ
あずさ「あっ、えっとその!」
P「……何々、『その写真の人なら、こんなスーツが似合うんじゃないかなー?』……?」
あずさ「あー……」
P「……あずさ」
あずさ「あ、あら~」
P「こっち見なさい」
あずさ「のワの」
P「春香の真似をしてもダメ」
あずさ「あ、あらあら、うふふ~」
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:33:44.96 ID:ZMDeXFhQo
P「つまり」
あずさ「と、友美にスーツを選んでもらってて……」
P「時折携帯弄ってたのや、さっきの写真や、迷子になったのも」
あずさ「迷子はまたちょっと……」
P「友美さんへの情報提供と、時間稼ぎ、か……」
あずさ「ご、ごめんなさい、騙すみたいな――」
(ギュッ)
あずさ「きゃっ!?」
P「あずさっ……ありがとう、私のために……!」グスッ
あずさ「あ、あらあら~?」
P「って私何やってんのおおおおおスキャンダルなああああうううう」バババッ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」
P「ご、ごめんなさいごめんなさい! ついテンション上がっちゃって衝動的にっ――」
(ギュッ)
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:39:45.53 ID:ZMDeXFhQo
P「あ、あずさ?」
あずさ「ふふっ、女同士だから大丈夫なのよ?」
P「え、えっと……」
あずさ「いいの。普段から担当の枠を超えてお世話になって」
あずさ「普段は、なかなかお礼の機会がなくて」
あずさ「むしろ、今回の幸運に、私は感謝しているの」
P「あずさ……」
あずさ「こんな偶然が舞い込んで来ないと、私からお礼なんて、なかなかできないから……」カァァァ
P「……ふふっ、ありがと」ソデキュッ
あずさ「ええ」
P「じゃあ、着てみようかな」
あずさ「お店には、友美が既に伝えてくれているそうよ~」
P「あぁ、それで時間とか言ってたのね」
あずさ「そういうことよ~」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:44:23.03 ID:ZMDeXFhQo
シチャクシツニログインシマシタ
あずさ「本当なら私が選んであげたかったのだけれど、折角のお礼なら、良い物を、と思って」
P「そんな……あずさにもらえるなら、何でも嬉しいのに」ゴソゴソ
あずさ「プロデューサーさんはそう言ってくれるのに……私ったら、頼んでることも隠して……」
P「いいのいいの。気を遣わせまいとしてくれたんでしょ?」ゴソゴソ
あずさ「は、はいー……」
P「その行動も全部含めて、あずさの気持ち、伝わってる」ピッ
あずさ「あ……」
(シャーーッ)
P「え、と……どう……似合ってる、かな……」スーツピシィッ
あずさ「……! ええ、とっても!!」
P「あ、あはは、良かった……」
P(うん、値段も……ギリ大丈夫。折角選んでくれたのだしね)
店員「寸法はこちらでよろしいでしょうか?」
P「あ、はい。丈も大丈夫です」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:51:17.81 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「じゃあお店の人に渡しておくから、脱いだら渡してもらっていいかしら~?」
P「はぁい」
P(気が早いなぁ)
P「よっと、はい、お願い」
あずさ「はい~」
P(今日は後半、何から何までお世話になっちゃったなぁ)ゴソゴソ
P「これからはより一層、みんなのプロデュースを頑張らないと!」
(シャッ)
P「お待たせ!」
あずさ「全然待ってないわよ~。スーツは着て帰る?」
P「折角だしね。そうだ、お会計を済ませないと」
あずさ「あ、それなら大丈夫よ?」
P「え?」
あずさ「私が払っておいたから♪」
P「」
187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:53:41.73 ID:ZMDeXFhQo
P「あずさ、さん?」
あずさ「だからもうっ、さん付けしないでって――」
P「流石にそこまでさせられませんよおおおおおおお何考えてるんですかああああああああああ!!」
あずさ「驚かれちゃった♪」
P「♪、じゃないですよあずささん……!」
あずさ「でも実際、プロデューサーさん、このお値段は苦しいんじゃありません?」ヒラヒラ
P「うぐっ」
P「し、しかし、男には逃げてはならない時が」
あずさ「今は女の子だからいいんです~♪」
P「ああもう本当に免罪符だなぁindulgentia!!!」
あずさ「なんだかんだで私も竜宮小町としてそれなりに売れてますから、これくらいはだいじょーぶです♪」
P「とはいえ、安い買い物じゃないですよこれ……」
あずさ「大丈夫ですよ~、運命の人貯金はまだまだありますし~」
P「……運命の人貯金?」
あずさ「あ、あら~……」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 02:56:58.16 ID:fQdUKdJDo
indulgentia
ラテン語なんてどこで学んでたのよ
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:02:38.35 ID:ZMDeXFhQo
>>189
とっぷしーくれっと、です
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:01:46.52 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「うふふ……知られてしまいましたか、私の隠し口座……」
P「いや、そんな大切なお金なら尚更!」
あずさ「いいんです」
P「でも!」
あずさ「プロデューサーさんが運命の人かどうかなんて、今はどうでもいいんです」
P「あずささん……?」
あずさ「未来の運命より、今この瞬間の、あなたへの感謝の方が、大事なんです」
P「あずささん……」
あずさ「それに、プロデューサーさんが運命の人ならタイミングが違うだけで」ボソリ
P「えっ? 今何か……」
あずさ「いいえ、なんでもありません♪」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:05:57.95 ID:ZMDeXFhQo
(マタノゴライテンヲオマチシテオリマスー)
P「悪いが……キミとはこれが今生の別れになるだろう……さらば……」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「いえ、なんでもありません。もう訪れることはないであろう世界の感傷に浸っただけです」
P「それよりもあずささん、やっぱり……」
あずさ「プロデューサーさん、めっ。それ以上は言いっこナシです」
P「でも」
あずさ「むしろ、ごめんなさい。こんな、お金にモノを言わせるようなお礼しかできなくて」
P「そんなことないですよ! スーツも、お礼ですけど――」
あずさ「ですけど?」
P「――さっきも言ったように、ここまでしてくれたあずささんの気持ちが、一番のお礼ですから」
あずさ「もう、プロデューサーさんったら。きざっぽいですよ~?」
193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:10:05.08 ID:ZMDeXFhQo
P「それよりも、こんな高価な……」
あずさ「だからいいんですって。それに、そのお金はアイドルとして稼いだものですから」
P「ですから?」
あずさ「プロデューサーさんの頑張りの結果でもあるんですよ?」
P「竜宮小町のプロデュースは、律子が……」
あずさ「竜宮小町に至るまで頑張れたのも、律子さんが私たちのプロデュースに集中できるのも、」
あずさ「なにより、先ほどもお伝えしたように、担当の枠を超えて、普段から助けていただいてます」
あずさ「今日もそうでしたよ?」クスッ
P「……ダメ、今日はあずささんに勝てる気がしない……」
あずさ「うふふ、私の勝ちですね~♪」
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:13:37.45 ID:ZMDeXFhQo
(ヒュオオオォォオ)
あずさ「ふぅ、夜風が吹き始めて、いつの間にやら寒くなってます~」
P「うー、寒い……あ、そうだ。ちょっと待っててもらっていいですか?」
あずさ「? はい」
(タッタッタッタ)
あずさ「なにかしら~?」
(ガシャコンッガシャコンッ)
(タッタッタッタ)
P「はいっ!」
あずさ「これ、缶コーヒー?」
P「普通のとブラック、どっちがいいですか?」
あずさ「じゃあ、普通ので」
P「はい、どうぞ」
あずさ「ありがとうございます」
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:18:40.78 ID:ZMDeXFhQo
((ズズズッ))
P「……昼間みたいな美味しい挽きたてコーヒーも美味しいけれど」
あずさ「?」ズズッ
P「こんな安っぽい缶コーヒーも、これはこれで風情があると思いません?」
あずさ「……ふふっ、分かります」
P「ちょうど夕暮れが落ち始めて、一気に暗くなり始めて……」
あずさ「オレンジ色が消えて、空に月や星の明かりが見え始めて」
P「特に秋冬の夜風がある時期は、こいつらの見せ場」フリフリチャポンチャポン
あずさ「不思議な感覚になるわよね~」
P「良かった、あずさにも伝わって。ちょっと安心した」
あずさ「あ」
P「? どうしたの?」
あずさ「喋り方」
P「……あ、いつの間にか敬語が」
P・あずさ「「……ふふふ」」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:25:42.71 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「今日は、ここまででいいわ~」
P「え? 駅まで送るのに」
あずさ「このまま友美と夕食、待ち合わせてるの。それにこの缶コーヒーの余韻、消したくなくて」
P「……うん、分かった。迷子にならないようにね?」
あずさ「うふふ、大丈夫。友美にも、ここから動かないでーって言われてるから」
P「流石親友、よく分かってる」
あずさ「失礼しちゃいます」
P「あ、私がよろしくって言ってたって、伝えておいて」
あずさ「はいはい♪」
P「はい、は一回」
あずさ「本当に律子さんみたいね~」
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:30:51.93 ID:ZMDeXFhQo
P「今日は本当にありがと」
あずさ「いえいえ~」
P「風邪、引かないようにね」
あずさ「プロデューサーさんこそ。コートまで選んでる時間がなくて」
P「それは今度、友美さんに選んでもらう」
あずさ「それくらいはプロデューサーさんご自身でお選びくださいな~」
P「けちー」
あずさ「うふふ。……コーヒー、ご馳走様でした」
P「いえいえ、お粗末様でした」
あずさ「それでは」
P「それじゃ」
P「あ、そうだ。あずさ」
198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:31:22.89 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「なぁに?」
P「さっき、ブティックに行く前だけど」
P「ホントは迷子じゃなかったんだよね?」
あずさ「うふふ」
P「?」
「迷子の神様も、時にはいい働き、するんです」
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:33:14.60 ID:ZMDeXFhQo
あずさ「きっとあの紅葉を見れたのは、迷子のお蔭だと思いますよ♪」
あずさおわる
200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:41:41.18 ID:ZMDeXFhQo
ちょびっと後日談
~一週間後!~
P「ウィーッス」ガチャリンコ
小鳥「あ、おはようございます」
雪歩「寒いですねー、今お茶入れますぅ」
P「あー、悪い悪い、ありがと」
小鳥「今日もそっちですか。確か前回は丁度一週間前でしたね」
P「その前もそうだった気がしないでもないし……周期なのか?」
小鳥「かもしれないですね~」
雪歩「あ、どうぞ」
P「お、さんきゅ」コートヌギヌギ
201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:42:09.51 ID:ZMDeXFhQo
小鳥「ピヨッ? そのスーツ……」
P「ん? ああ、流石にこう頻繁だと要るかなーと思って」
雪歩「買ったんですか?」コクンコクン
P「いや、貰い物」ズズッ
小鳥「えっ、コレ高いやつじゃないですか! 一体誰に貢がせ――」
P「おいそれ以上言うな塩釜で蒸し焼きにしてやるぞ」
小鳥「ピヨォッ?!」
P「よぉーしまずは皮を剥ぐところからかー?」
小鳥「や、やぁんっ!」
雪歩「見ちゃダメ見ちゃダメ見ちゃダメ(チラッチラッ」
律子「何やってんですかプロデューサー殿!!」
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:42:55.20 ID:ZMDeXFhQo
P「おぉ、律子じゃないか。胸を張って言う。今回はピヨ助が悪い」
小鳥「ピヨォッ?! 濡れ衣です!」
雪歩「た、確かに、プロデューサーは悪くないかな、って……」
小鳥「雪歩ちゃんまで?!」
律子「雪歩がそう言うんならそうなんでしょうね。余罪はしっかり洗わせていただきます」
小鳥「冤罪よーーーーっ!」
律子「おや、プロデューサー殿。良いスーツじゃないですか」
雪歩「うんっ、プロデューサー、似合ってますよぅ」
P「そうか? ありがとう、選んだ子も喜んでくれるよ」
律子「……子?」
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:43:56.91 ID:ZMDeXFhQo
P「いや、子ではないか……? いやしかしその考え方は失礼か……」
律子「性別は」
P「女」
律子「言い訳は署の方で伺います」
P「いやちょっと待て! これには深いワケが!」
律子「ほう?」ジリジリ
P「ほ、ほら、だって女の子同士だったし!」ジリジリ
律子「女の子同士で何してたんですかねぇ」
P「そう言うのじゃなくてだなァ!!」
prrrrrrr
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:45:06.67 ID:ZMDeXFhQo
prrrrrrr
P「……電話」
小鳥「確か、先週の時も……」
雪歩「電話があったような……」
(ガチャッ)
律子「はい、765プロです。はい……えっ」
P・小鳥・雪歩「「「…………」」」
律子「わ、分かったわ、すぐに行くから……!」
律子「どうしよう!? 私、伊織と亜美を待ってなきゃいけないのに!」
P「居場所は」
律子「ひばりが丘」
P「目的地は」
律子「原木中山……」
P「いってきまあああああす!!!!!」ビューティーボイス
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:47:49.94 ID:ZMDeXFhQo
(ドタタタタタガチャッ)
(バタン)
律子「ど、どうしちゃったのプロデューサー殿……って誰のことか伝えてない!」
小鳥「まー伝えるまでもなく」
雪歩「それに、先週全く同じでしたから……」
律子「そっか、そういや結局先週はそのまま任せちゃったんでしたっけ」
小鳥「そうそう。私の事務仕事は増えましたけど、お蔭でなんとか……はっ」
雪歩「そういえば、先週はプロデューサーのスーツ……」
律子・小鳥・雪歩「「「あっ!」」」
律子「先を越されたーーーっ!!」
小鳥「敗戦ッ! 手痛すぎる圧倒的敗戦ッッ!!」
雪歩「あ、あの、お茶、どうぞ……」
あずさ「あははんっ♪ らいじゅあはんっ♪ すてきっ♪」
あずさ「やぼぉ♪ いんぼれいんぼーぉっ♪」
あずさ編おわわ
To Be Continued...?
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/11(日) 03:53:22.38 ID:h7Y91Jxjo
乙
素晴らしい
真「ぼ、ボクの、お姫様……」P「きゃっぴぴぴぴ~ん♪」へ続く...